「で、どうしたいんだ?」
野田さんはさらに、ジュンペイに尋ねる。
「どうしたいって…安全な場所に移したいんだ」
わかっているくせに、とジュンペイはブゼンとした
顔をする。
「あぁ~そうだったなぁ」
野田さんは、頭をかく。
「オジサンは、じいちゃんの味方なの?」
ふいに、ジュンペイが聞いてみると、
ははは、と野田さんが笑う。
「味方も何も…友だちだよ。同士だ」
キミにもわかるだろ?
野田さんは、顔をクシャクシャにして笑う。
その顏は、じいちゃんと同じだ。
(この人は…ホントにいい人なのかも)
ようやくジュンペイが、そう感じる。
「安全な場所ねぇ~
そもそもここが、安全だと思ったから、始めた
んだけどなぁ」
野田さんがボヤく。
「そっかぁ~」
だったら、どこに行っても、同じなのか?とジュンペイは
ガッカリとする。
「で、どこに連れて行くつもりなんだ?」
野田さんは、ジュンペイの顔をのぞき込む。
「ここの反対側の洞窟」
それでもジュンペイは、野田さんの反応を確かめる。
「反対側の?森を突っ切って行くのか?」
「そうだよ」
オジサンに反対されても、行くんだ!
ジュンペイは、心に誓う。
「あぁ~なるほど。
とりあえずの避難場所ね」
どうやらオジサンは、わかってくれたようだ。

