「おい、ちょっとジュンペイ!何をするんだ?」
あわてて裕太が、手を差し伸べる。
すると裕太が器用に、クロールしながら、裕太
たちの乗るボートを押し始める。
「ボクたちは、あの子たちを守らないといけないんだ。
本当の楽園を探して、あの子たちを移動させる
ために!」
大きな声で、そう言う。
「へぇ~それは、大そうなことで!
お手並み拝見といこうか」
オジサンが憎まれ口をたたく。
(相変わらず、バカだなぁ)
裕太はジュンペイのことを、あきれる。
「そんなことを言ったら、オジサンたちに
こっちの計画が、筒抜けじゃあないか」
よく考えて物を言えよ、と裕太は渋い顔を
する。
「だって…言われっぱなしだと、悔しいじゃないか」
まだ鼻息荒く、ジュンペイが声を上げる。
「そこをぐっとこらえて、黙っておくんだよ。
ふいをつかないと、意味がないだろ」
「だから、その我慢が出来ないんだよ」
ジュンペイがカンシャクをおこして、裕太に
向かって怒鳴る。
「おいおい、仲間割れか?」
ニヤニヤしながら、オジサンが声をかける。
それを見て、さらにジュンペイが
「違うよ!」と怒鳴り返した。

