大好きなあなたへ。

 私が暮らす京都も雨続きで、今晩、雲間から久しぶりに月と星を見ることができます。

 家の近所に信号のない交差点があります。「結構、交差してるなぁ、六叉路くらい?」とざっくり思っていたのですが、よくよく数えてみます。なんと八叉路です。また、そこには歩行者のみ歩ける遊歩道もあり、それを入れると十叉路となります。今でこそ、スマートフォンの地図アプリがあるので、迷わないかもしれません。もし、それを頼りにせずに、例えば、この辺りの知人の家を初めて訪ねる場合、その交差点に立って知人に電話するとします。知人は、周囲の状況を聞いてから「あ、じゃあ、そこから二本目を左折して」なんて言うとします。私だったら「これが、二本目で合ってるんだろうか?」とかなりヒヤヒヤしそうです。そういえば、先日の夜、この辺りを自転車で通りかかった時、右後方から来た車が左折の合図をしてこちらにやってきます。「ああ、左折ね」と思っていたら、私の感覚的には「それ、直進では?」と思ったくらいです。

 ところで、こんなに交差しているのは珍しいのではないでしょうか?いや、それとも、あちらこちらにあるのでしょうか?その他にも、いろいろと疑問点が浮かび上がってきます。

「元々、どの道が古くからあったのだろうか?」

「住宅ができてから、道ができたのか、道があって、その周辺が住宅地となったのか、それとも同時か?」

「道を作る際は、どこかに許可を取るものなのか?誰がとこに?府や市が国土交通省に?その基準はどういうものか?」

「何叉路までオーケーなのか?決まっているのか、いないのか?」

 これらすべてを個人で調べるのは大変そうです。なにかことあるごとに、友人知人らの話のタネにして、少しずつ解決していく方法もありそう。いや、仮説を立てて、その仮説を仮説のまま、楽しんでいくという手もありそうです。通常だと、こうも交差していると、私は“ざわざわ”するタイプなのですが、なぜかこの交差点は“ちょっと笑える”というか、嫌ではないのです。ただ、もちろん、安全確認は必須です。そういえば、ほぼ毎日、通っています。一日として同じパターンはありません。天気も通る人、車も違います。季節によっても違います。必ず一時停止するので、その瞬間に、日々の違いを一瞬、感じとっているのかもしれません。その感じが好きなのかな、とも思います。