影になったら同じ

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大好きなあなたへ。

 先日、囁き声のような内緒話のようなさえずりに気づき、見上げた木の枝に雀が5,6羽止まっていました。寒さに体を丸くした姿は絵に描いたようなふくら雀そのもの。さて、彼らは何を話していたのでしょう。

 ある晩のこと、外を歩いていました。街灯に照らされた私と木と電柱の影が歩道に映っていました。その時「なぁんだぁ」と気が楽になったのです。「はて、なんで?」と後から分析してみました。

 私も木も電柱も、有機物も無機物も、つらいも楽しいも関係なく、影となってしまえば、平面に並列に並ぶだけ。ただ、この一瞬、ここに一緒に存在している、ただそれだけ。でも、それは貴重で確実な一時で、その時私は、“無”のようで“有”のようで“空(くう)”のようでもあると感じました。経験はないのですが、例えば瞑想で得られる感覚に近いのかもしれません。不思議な感覚で印象的でした。

 また、月の明るい夜に、そこにあるものとともに映る自分の影を楽しんでみようと思います。そう、光の当たる角度によって、影っていろいろな表情があるということも再発見しました。まさか、影に救われるなんて。すごいぞ、影。