12月はミュージシャン的には一番のバタバタした時期なのに、ペース配分という思考回路が壊滅的な僕はうっかりプライベートで数日沖縄行きを決行し(いちおう作品作り目的)、結果これまでの師走史上最大のピンチが訪れました。
 
嗚呼、神様、なんとか切り抜け今日こうしてブログを書けていることに感謝いたします。(沖縄紀行に関しては次のブログに書きます)
 
さて、僕のSNSをご覧いただく方からは「全然東京に居ないね」と言われることがありますが、全くそんなことありません。
 
……ブログやSNSでは東京から離れた時の話ばかりをしているからなのです……
 
生活の8割は東京の家から半径3kmくらいの中で作曲したり編曲したり歩いたり食べたり地味に生きている僕は実家までも東京なので、東京を離れるというのは大変なるハレの行為。故にその話が毎回異様に饒舌なのです……。そう、今日これから読んで頂くこのブログも……。
 
 
 
ひと月ほど前になりますが、そんなこんなで東京生活に飽き飽きとしていた折、Toshlさんが大阪で催される「ベストヒット歌謡祭」に出演されることになり、僕がプロデュースで参加させて貰った「残酷な天使のテーゼ」を披露されることに。
 

 

ユニバーサルミュージックのスタッフのNさんとYさんがその番組放送に併せてこれまた大阪で催されているToshlさんの絵画展「マスカレード・展」も観に行かれるとのことで、お願いして僕も個人的に同行させて貰うことにしました。

 

当日。まさかのToshlさんと同じ新幹線で大阪に向かうことに。ひぇーーーー。いつもToshlさんはレコーディングが非常に早いので(ほぼワンテイクで完成してしまう為)、スタジオで長時間ご一緒することがない僕は少し緊張。僕とスタッフのNさんと一緒にToshlさんの後ろの席に座ります。

 

新横浜を過ぎたあたりだったでしょうか。

 

 

 

 

 

「はい」

 

Toshlさんが後列の僕らに何かを下さいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うぎゃああああああ!!!!

ありがとうございます!!!!

 

末代まで自慢できる!僕の隣に座ってたNさんが殆ど食べちゃったけど……!

 

 

 

 

大阪に到着後、まずは「ベストヒット歌謡祭」の会場である大阪城ホールにてリハーサルを拝見。

 

ステージの中央でスポットライトを浴びるToshlさんの背後から会場を見渡したのですが、途轍もない広さで……ここが1日後には観客の皆さんで満員になり……観客の皆さんはどんなパフォーマンスが観られるのか大きな期待を胸にToshlさんを眺め……そんな想いをずっと受け止めながらToshlさんはここまで生きて来られたのだと改めて痛感。

 

リハーサル終了後、その足で「マスカレード・展」へ。なんとToshlさんが会場にサプライズ登場されるとのこと。

 

サプライズ登場に先行して会場で作品を鑑賞していた僕は、ここにToshlさんが登場されたら会場は大混乱状態にならないのだろうか、と勝手に心配していたのですが、皆さんは展覧会のマナーをキチンと守って熱くされど整然とToshlさんの登場を喜ばれていて、僕の両隣に居た方は涙を流されていました。

 

(嗚呼、素晴らしい瞬間に立ち会えたな……)

 

そんなファンの皆さんの粛然とした歓喜の中、今となっては何故だか分からないのですが、関係者だと思われたくなかった僕は、小声で「本物(のToshlさん)だ……」と呟くという意味不明の演技をしてまでファンの皆さんに紛れ込もうと試みておりました。

 

ところがそんなサプライズ登板の終盤。Toshlさんから

 

「会場には今回のアルバムの制作に関わってくれた川口大輔さんも来てくれてます。えーと、どこ?川口さん、どこ?」

 

とまさかのお声がけを頂き、少しだけToshlさんと一緒にトークをさせて貰う、という驚愕の展開に。

 

嗚呼、Toshlさんファンの皆さま、お目汚しお耳汚し、ごめんなさい。頭が真っ白になって携わった作品が1曲が出てこなくなってごめんなさい。そして何よりも、万が一僕のその意味不明の大根演技をご覧になっていたファンの方がいらっしゃったら……何だか……心の底から……ごめんなさい。

 

そんな僕も前作に引き続き参加させて貰ってるToshlさんのアルバム「IM A SINGER VOL.2」が大ヒット発売中です。皆様、ぜひチェックしてみてください。僕は「残酷な天使のテーゼ」「真夏の夜の夢」「メモリー」「なごり雪」「Story」の5曲のプロデュースで参加しています。

 

 

 

 

翌朝。

 

「せっかく関西にいるし、僕の好きな京都のコーヒー屋さん、WANDERERS STANDに寄ろう」「あ、それにちょうど京都在住のギタリストの大江和基くんにレコーディングをお願いしていたので大江くんのところにも寄ろうかな……」と急に思いつき、大江くんに連絡したところ、突然のお願いにも関わらず大江くんが律儀に時間を空けて下さることに。

 

思いつきのパズルがピタリとハマり楽しくなってきた僕は、大好きなコーヒー屋さんに行く景気付けに一瞬新大阪駅でスタバに入ろうとして、本気で自分自身にドン引きました。

 
僕のADHD、ここに極まれり……。
 
 

 

実際はスタバの戸を叩くこともなく、無事WANDERERS STANDでシナモンバナナトーストも食べ、大江くんのご自宅へ。京都在住のシンガー和紗ちゃんも顔を出してくれて、わちゃわちゃ楽しみながらレコーディングも無事終了。

 

 


(覚えてないですが、ギターを弾いてくれた大江くんに感謝の気持ちを込めて僕はエアギターを弾いているのだと思う……)
 

 

そんなこんなで出来上がった作品「あどけなさも私の武器にする」は、湘南乃風の若旦那こと新羅慎二さんの作詞作曲の楽曲で、僕が編曲を担当。1月15日発売のニノミヤユイさんのデビューアルバム「愛とか感情」に収録されます。アルバムには、佐伯YouthKくんや、CHEMISTRYの最新アルバムで「サイレント・ナイト」の編曲をされているケンカイヨシさんも参加されてます。ぜひチェックしてみて下さい!

 

 

 

 

……と、とても24時間強とは思えない充実の時間を東京以外で過ごした僕は、無事蓄電を終え、東京に戻ってCHEMISTRYのアルバム完成打ち上げへ。

 

僕のプロとしての音楽のキャリアをはじめるきっかけになったCHEMISTRYとおふたりとプロデューサーの松尾潔さん、そしてずっと仲良くさせて貰っているMaestro-Tさん、和田昌哉くんと一堂に介せて嬉しかったです。

 

堂珍嘉邦くんの誕生日に際して、川畑要くんによるバースデーサプライズも。いやー、仲良しって良い!

 

 

 

 

最後に知らせが。

 

Spotifyに僕の今までの"作曲"作品のプレイリスト「川口大輔 Works」が登場しました。「日本を代表する作詞家・作曲家・プロデューサーの作品を紹介するプレイリスト」という大変光栄なシリーズ名なので、恥ずかしげもなく自ら復唱……。編曲のみの作品は入っていないのでToshlさんの作品は入っていませんが、CHEMISTRYの作品から、普段なかなか陽の目を浴びることのないアルバム作品まで幅広くピックアップして下さっているのは配信ならでは!ぜひチェックしてください!