僕の一番最初の音楽番組体験は、フィリピンに住んでいた時に日本から送られてきた1981年の紅白歌合戦のビデオ。音楽番組はそれしか無かったので、そればかりを繰り返して観ていました。

 

白組はベテラン勢が多く渋いのですが、紅組はそこそこ若手も多く、トップバッターが河合奈保子さんの「スマイル・フォー・ミー」で、他にも松田聖子さんが「夏の扉」、桜田淳子さんが弱冠23歳にして「This is a "Boogie"」というビッグバンド調のだいぶ大人っぽい曲で出演されていました。

 

 

この3曲とも結構印象的で、未だにちゃんと覚えているのですが、その3曲の接点を35年越しくらいで先週知りました。3曲とも同じ人による編曲。テレビのクレジットには表記されていないので、全然気付いてなかった。

 

その編曲された方が今日のテーマ、大村雅朗さんなんですが、大村さんと言えば、松田聖子さんの名曲「Sweet Memories」も、渡辺美里さんの「My Revolution」も、八神純子さんの「みずいろの雨」も、大沢誉志幸さんの「そして僕は途方に暮れる」も、他にも大変なる名曲を編曲されている方。「Sweet Memories」に至っては作曲も。全てに共通する清潔感や、イントロの異様なほどのワクワク感は全て大村さんによるもの。ただただ凄い……。

 

 

(なお、「My Revolution」は小室哲哉さん作曲。若い世代の方はご存知ない方も多いかも!)

 

残念ながら大村さんは97年に鬼籍に入られているのですが、そんなスーパー裏方の大村雅朗さんについて語られた本が先日発売になりました。いやー、面白かった。松田聖子さんはソウルメイト過ぎて多くは語ってませんが、辛島美登里さんのインタビューは、大村さんとの実にヒリヒリしたやりとりが克明に記されてて、非常に読み応えありました。個人的には少し泣けました。

 

 

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ややマニアックな本ではありますが、音楽制作をやられている方は、ぜひ読んでみて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

マイナー調の曲が余りお好きじゃなかったという記述が大村さんの本の中にはあるので、そことは対極の音楽になるのかも知れませんが、この年の紅白は五輪真弓さんの「リバイバル」だったり、研ナオコさんの「ボサノバ」だったり、ニューミュージックと歌謡曲の間にある大人っぽい曲たちも紅白で流れました。

 

研ナオコさん、ビジュアルも含めて、お洒落で気怠くてめっちゃ格好良いと思う。歌謡とニューミュージックの境界線の無い(玉置浩二さん率いる)安全地帯のデビューが1982年なので、そういった音楽の大ブレイク前夜。

 

 

 

話は全く変わりますが、先日もお伝えした一件。本日29日のこの後21時より日テレ系列でやる「幸せ!ボンビーガール」のまさにボンビーガールとして旅先で知り合ったとある女性が登場します。かなり面白い方なので、お時間ある方はぜひ観てみて下さい。