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奄美大島で買った「Amami is」ってTシャツを数日前に着ていたら、ちょうど車いす客が格安航空会社バニラエアに奄美空港で搭乗拒否され、腕の力でタラップを這い上がったというニュース。タイミングも良く、興味深々。少し長文になりますが、お付き合いください。

 

 

 

車いす客に対して、世の中の反応を見てみると、結構な割合でこんなようなことを言ってる人がいました。

 

 

 

「金を持ってるのに、何で設備の無いLCCにわざわざ乗る必要があるんだ?設備のあるANAに乗れ!この客はわざわざ施設の無いLCCを狙って敢えてやってるんだから、当たり屋だ」

 

 

「会社の規約に書いてあるのを無視して確信犯でやってるんだから、プロクレーマーだ」

 

 

「障害者だからって権利を振りかざすな。だから助けたくなくなる。障害者は謙虚さを忘れるな」

 

 

 

 

……うーむ、ネット上だと、人はここまで平然と差別(障害者なのに!)も逆差別(金持ちなのに!)も唱えるのか……。大前提として、金持ちだって、確信犯だって、LCCに乗って良いでしょうよ……。

 

自分が車いす客になることを想像してみたら、事前に連絡なんて必要ない状態の方が絶対に良いはずなのに。車いすを使う場合は、5日前にはバニラエア側に通知しなくちゃいけないのだそう。果たして、そんな不便な規約、肯定されるようなことですかね?


あと、健常者はタラップを足で登る、足が不自由な方が足が不自由なことを理由に搭乗を断られる、同行者が車いすを担ぐのもダメ、だっこするのもダメ、ならば自らの意思で手で登りたいと言う……これも規則でダメなんですって。SFみたいなこと書きますが、足で登って良くて、足が不自由でも手で登っちゃダメって、考えてみると、じんわり怖くないですか。危ないのは、お年寄りがタラップを足の登るのだって危ないわけで。

 

車いす客の木島英登さんが、テレビの前で涙を堪えながら切々と訴えるような、いわゆる同情しやすい、か弱い雰囲気の人だったら、バニラエアが全面的に悪い!ってなっていたのかなぁ。でも、そんなイメージで揺れ動く世論だとしたら、それはそれで怖い。

 

ご覧になってる方も多いかとは思いますが、今回の件に関して乙武洋匡さんのコラムが面白かったので、未読の方は、ぜひ。そして、僕はまた奄美大島行きたーい。早々に謝罪して、設備投資したバニラエアにまた乗って。