ここ数日は、和田昌哉くんのインスタグラムのリゾート写真をチラチラと羨望の眼差しで眺めながら、作曲編曲と、今月13日から始まる由紀さおりさんの舞台のリハーサルしています。例年新年は本当に暇で、去年に至っては丸々1ヶ月間ブラジルに行ってしまったくらいなので、今年は有難い限り。にしても、舞台は1ヶ月。風邪引きたくなーい。インフルエンザになりたくなーーーーい。

 

そんな中、マスク着用しながらやっと観たのは「この世界の片隅に」。これだけ周りが激奨してて、とんでもなくハードルが上がっていた状態で観て、その上で本当に素晴らしかったなー。淡々と進むので良い映画だけど泣く感じじゃない、と巷では言われていましたし、鑑賞後のエレベーターの中でも若いカップルが「泣けた?」みたいなリアクションでしたが、言ってる意味が分からない程、激しく胸を打たれました。より正確に書くと、激泣き。

 

にしても、良いシーンがたくさんあったなー。ネタバレしまくりのブログ書きたいなー。黄色いタンポポしか知らない僕は、まずは白いタンポポを探しに……。主人公すずの声を担当されたのん(能年玲奈)さん、声であれだけの世界を司る、本当に凄い女優さんだ。

 

唯一の後悔があるとすれば、鑑賞前にちゃんと食事して行けば良かった。鑑賞中に怖いくらいお腹がギュルギュル鳴りはじめ、後半のめちゃくちゃ良いシーンで、3連続でギューーーーーーーーーーギュルルルルルルルルルルルッ⤴︎♪って、かわい子ぶった音を鳴らしやがった自分を腸を心の底から呪った。僕の周り20人くらいには聞こえてたと思う。

 

 

そして、年末から聴いているアルトゥール・ヴェロカイの8年ぶりの新譜「No Voo Do Urubu」が、これまた素ーーーーーん晴らしい。カエターノしかり、ジョルジベンしかり、ブラジルの70代のおっちゃんたち、やべーな……。基本流行は追わないけど、70年代の時点でもやってることが恐ろしく個性的だった、という理想形。ヴェロカイはちょっとダークで、眩しさを押し付けない音楽。他に買ったCDになかなか辿り着けずに、ずっとこの1枚で立ち往生している、という音楽リスナーにとって大変幸せな状態。

 

ちなみにタイトルは「ノスリ(鷹の一種)の飛翔」みたいな意味で、まるで酉年の年賀状みたいな文言。……いつまでに送れば、年賀状って認めて貰えるんだろう……(未送)。