昨日告知したFlowerのベスト盤「THIS IS Flower THIS IS BEST」と同日、本日9月14日にクリスタル・ケイさんのシングル「Lovin' You」が発売になります。

鈴木保奈美さん扮する子供のいない50歳のキャリアウーマンの主人公・土井玲子が、部下からも上司からも、それはそれは辛い目に遭わされるドラマ「ノンママ白書」の主題歌で、僕はボーカル・プロダクションと、Motokiyoさんと共同編曲で参加してます。より正確に言うのならば、作曲をされた坂詰美沙子さんのデモバージョンで編曲をしていたMotokiyoさんの元のアレンジが素晴らしく、そこに僕がストリングスを中心としてオジさんの知恵を加えたような感じ。


それにしても、先日も書きましたが、クリスタル・ケイさんの作品は15年前からずっと聴いているので、気が緩むと未だに「あのクリスタル・ケイだ……目の前に本物が……」という感覚に陥ります。

先日スタジオでクリスタル・ケイさんと他の作家さんたち(40代)とたまたま居合わせたことがあったのですが、ご本人の前で、僕以外の皆さんから見てもクリスタル・ケイさんのキャリアが長い関係で、心の中で「クリスタル先輩」だと思いがち、という話で盛り上がりました。ご本人も「それ、本当によく言われる……30代中盤くらいに思われてる」と笑ってましたが、実際、クリスタル先輩、転じてクリスタル・パイセンは、沢尻エリカさん、長谷川潤さん、BENIさん、北川景子さんと同じ30歳で居られます。

若っ!
デビュー、早っ!

ちなみに僕の中での「Lovin' You」は、他にミニー・リパートン(74年)と、岡村靖幸さんが作曲した渡辺美里さん(86年)などがありますが、この世界で最も有名な愛の言葉の音楽における使い方は、時代観も反映させている気がします。

同じバラードでも、ベトナム戦争終盤の時期のミニー・リパートンは、ファルセットを使ったソフトな「Lovin' you」で。これからバブルに突入という時代の渡辺美里さんは絶唱で「Lovin'」から「You」で1オクターブ上がり、より私小説的なパーソナルな感情を表現するようになった2016年現在では「Lovin'」と「you」は1音しか動かない(E♭とD♭)というのは、あながちこじつけでは無い気がして面白い。

まぁ、2016年の「Lovin' You」は、愛の言葉の部分以外はオクターブ以上ガンガン動く曲ですけどね!そんな、我らがパイセンによるダイナミズム溢れる1曲、ぜひチェックしてみて下さい。プロデュースと作詞は松尾潔さん。

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