【前回のあらすじ:リオデジャネイロの週末弾丸旅に味をしめた僕は、今度はブエノスアイレスに行こうとするも、浮かれすぎて、ブエノスアイレス便=国際線であることを忘れ、国内便のようなつもりで空港に着き、そして乗り遅れる……】

………。


ああ、やってしまった。職員の人曰く、朝の9時にチケットオフィスが開くので、そこで相談して下さい、次の便に必ず乗れるかは約束出来ない、とのこと。



ああああああ……

せっかくの弾丸旅行なのに夜便とかになったら……

あああああああ……

仮に新しく買うとしたら片道だけで5万円くらいするし……

あああああああああーーーーー



ドキドキしながら2時間くらい待ってチケットオフィスの窓口に行くと、めちゃくちゃナイスな職員さんが「良くあることだよ、心配しなくて良い」と言って、次の便のチケットを再発行してくれました。ありがたやーーー。という訳で、晴れて5時間遅れの便でブエノスアイレスへ。


眠いけど、朝のバタバタで癇が立ってしまって眠れないような、3時間ほどのフライトの末に、上空から見るブエノスアイレスは………



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……むおおおお、美しい。(窓についてる鳥の糞みたいのは無視して下さい)




(僕はすでに、こういう顔になっています)

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©LINE/浅見二加




ホルヘ・ニューベリー(Jorge Newbery)空港はブエノス・アイレス市内にある東京で言う羽田のような空港。非常にアクセスが良いです。現金が無かった僕は、クレジットカードの使える高めのタクシー《レミース》に乗って市内に向かいます。



(うわー。何もかもがブラジルと違いすぎる……)




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特に空港周辺は完全にヨーロッパの街並です。これは南米のパリと言われる訳だ……。僕の予約した宿は、もう少しカジュアルなエリア、ブエノス・アイレス市を貫くその名も「7月9日大通り」(名前が格好良過ぎ!)のすぐ側です。


部屋の持ち主、ルイさんが5時間遅れの僕を出迎えてくれます。フランス映画の中でのみしか見たことのない手動で閉じる2重扉のエレベーターを登って、最上階の部屋へ。部屋からの眺望が素晴らしい。ビルの外壁にエビータ(かつてのアルゼンチンのファースト・レディ)が描かれてる!おおーう!

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「ふむふむダイスケ、キミは週末しかいないんだね。なるほど。だとしたら、効率良く回った方がいいな。この地図のこの辺りは新しく作った港だから、あまり特色な無いんだ。だから特に見なくて良い。中心のオフィス街は東京やニューヨークと同じだ。ここも特に観る価値はない。ただし、パレルモは行け。ここは今熱い。あといわゆるタンゴショーは、観光のぼったくりが多いからやめておけ。2軒バーを紹介する。一つは歌のタンゴ、ひとつはダンスのタンゴをやってる店だ。あと、ここで祭りをやっていて……あと、明日日曜日はここでフリーマーケットがあって……」

「あと、ブラジルから来る人は皆必ず夜はタクシーに乗った方が良いかと聞くんだ。少なくともブエノスアイレスに関してはその心配は無い。普通に僕は夜も歩いてるよ。何せ、交差点ごとに夜遅くまでやってるレストランがあるから、そんなに夜道も暗く無いんだ。もちろん危ないと思ったら乗るに越したことは無いけどね」

ふむふむ、ルイさんによる完璧過ぎるナビゲーション。僕の週末のスケジュールは、あっという間に埋まって行きます。


そんな中、僕は1つ気になっていることが。

「あ、あのぅ……。つかぬ事を……。ブラジルはお尻を拭いた紙をトイレに流すと詰まっちゃうので、隣にあるゴミ箱に捨てなくちゃいけないんですが(僕は一向に慣れない)、ア、アルゼンチンは……」

「アルゼンチンは、日本やアメリカと同じさ。水に流して……(指を鳴らす)Adios!おさらばさ!二度と見なくて良いんだ!」



やっっったーーー!!!という訳で、束の間の安全な街並みを、夜歩きを、そして安らかなトイレを堪能します。