先日、音楽評論家の吉岡正晴さんのブログで、アメリカの作曲家のマイケル・マッサーが亡くなったことを知りました。音楽に正解など無い筈なのに、「明らかな正解」を作り出せた真の天才ソングライターだと思います。

僕が70年代後半~80年代っぽい大きなバラードを思い浮かべる時に、白人のソングライターでいうと、デイビッド・フォスター、バート・バカラック、バリー・マン……辺りと並んで、やはりこの人の作品の印象が大きいです。

マイケル・マッサーは、この面子の中で言うと、特にアンセム感が高いソングライターかも。キチンと捻りがあるのに、捻くれて聴こえさせない、絶対的なバランス感覚の持ち主。もちろん歌詞の世界観も関係するので、一概には言えませんが、スタジアムにいる観客全員で歌う感じのメロディー。

そういう意味では、同時期のデヴィッド・フォスターは、泣きが強く、大きいメロディーなのにプレーヤー気質がそうさせるのか、愛おしいほどに捻くれてる箇所があって、意外とパーソナル、という印象があります(対して、90年代に入って、セリーヌ・ディオン等に提供してる楽曲は、ストレートで、捻くれてない印象)。

元証券マンだったマイケル・マッサーは、完璧主義者だった話は有名で、レコーディングの際に、ホイットニー・ヒューストンに「グレイテスト・ラブ・オブ・オール」を60回以上歌わせたというのは、有名な話。

やはりホイットニー・ヒューストンが歌った楽曲群が有名ですが、改めてどれもこれも名曲。合掌。