病院に行ったら典型的な夏風邪だとの診断。すぐ良くなるでしょう、とのことで一安心。


「松尾潔のメロウな日々」読了。山下達郎さんによる感動的な序文にはじまって、一気に読んでしまいました。

この本、90年代以降のR&Bの歴史書でもあり、間接的に20代の松尾さんの青春記でもあります。

中でもクインシー・ジョーンズとジェームス・ブラウンの章は特に読み応えありました。そして、僕は松尾さんとご一緒していて、松尾さんはその2人からの言葉をきちんと実践されてる気がするのです。詳しい内容は読んでからのお楽しみ。パフ・ダディのインタビューも必見。

エッセンス・ミュージック・フェスティバルで、観客が皆でR. ケリーの「I Believe I Can Fly」を熱唱する、というシーンも感動的でした。僕の思う音楽のダイナミズムがここに。


個人的には、93年くらいからいっときR&Bからブラジル音楽に興味が移行して、またしばらくしてニューソウル的なものにどっぷり浸かるのですが、その両方のきっかけが実はベイビーフェイスのあるアルバムだったのかも、と僕自身の音楽史の紐解きにもなったり。

あと、松尾さんの20代の頃の、掲載するのは恐らく英断だったと思われる文章も当時のまま載っていて(笑)、はじめてお会いした30代前半には既に40代半ばくらいの貫禄と円熟味を漂わせていた御大の前史に触れられます。(ちなみに国内盤は2000円代で高く、僕は殆ど輸入盤を購入しており、当時の松尾さんのライナーノーツは余り読めておりませんでした)

日本に生まれながらにして、どれだけR&Bを楽しめるか挑むひとの冒険の書とも。

そんなこんなで、この本を読みながらiPhoneのスポティファイで鬼のような量の90s R&Bを聴いていたら、パケットの制限をオーバーしたみたいで、今日から3日間iPhoneはノロノロ通信です。そんなペナルティみたいなシステムがあるの知らなかった…。