ANAのCMの「金髪、高い鼻は差別的なのか?」問題ってどう思われますか?



日本人の大半からすれば、「金髪」や「高い鼻」というのは、欧米各国が自ら積極的に映画や雑誌の中の描いて来たステレオタイプなスター/白人像で、このCMの「Sure!」もそのパロディーだと僕は思います。見下したり、差別的なニュアンスなど一切無いと思います(ある世代の方には「金髪」「高い鼻」は羨望の対象でさえあるのかも)。

では逆に例えばアメリカの航空会社が日本便を増便する、というCMで、典型的な日本人像としてサムライの格好をした白人が出てきたら?それはきっと有りですよね。「アメリカ人は日本の『サムライ』文化に悪意の眼差しは無い」というコンセンサスが日本人側にもあるから。では、かたやアメリカ人が思う現代日本社会人、「スーツ姿」「メガネ」は?…OKですかね。「ペコペコお辞儀をする」。微妙。「細く釣り上がった目」。これはきっとNG。

今度は同じANAのCMで、仮にインド便が増便になったとして、バカリズムさんがターバンを巻いていたら?これはきっと有りですよね。ヒゲを加える。大丈夫な気がします。では肌を褐色に塗ったら?カレーを持っていたら?……うーん、部分的にはグレーな領域も出て来ますよね、きっと。

悪意がないことが線引きの条件のような気もしつつ、身体的特徴をパロディーにする、っていうのは意外とグレーゾーンな行為なのかも。今回のCMが問題になってるのって、単に白人から見てあのつけっ鼻が「高過ぎる」んでしょうね。白人ほど鼻が高くない、一般的に鼻が高いのが美しいとされている日本人の、自虐を含んだCM、というコンセンサスが取れているのは日本人同士だけで、白人からしたら決して鼻が高いことが美徳じゃないということなんだろうな。実際にアメリカでは白人が鼻を小さくする手術が盛んですしね。人種の問題って難しい!

それより個人的に思ったのは、西島秀俊さんって、メチャクチャ身体を鍛えてらっしゃるし、英語の発音もこれだけ良いのは、きっとアメリカ進出間近なんだろうな、ということ。あくまでも憶測ですが。