気温差のせいなのか、ブタクサのアレルギーなのか、ここ3週間くらい朝起きてからしばらく鼻と涙が出ます。止まらない。

そんな状態で先日近くの蕎麦屋に食べに行ったところ、テレビで島倉千代子さんの追悼番組をやってまして、これが素晴らしい内容。「東京だよおっかさん」が凄まじくコンパクトで考えさせられる歌詞だなとか、僕が紅白歌合戦を初めて見た81年の「鳳仙花」の映像が流れてるなとか、「人生いろいろ」の客の合いの手の「いろいろ~!」はこのタイミングだったっけとか、ズルズルと鼻をすすりながら見入っていると

「きっとあなたのお母さんくらいの年齢だもんね。早いわよね」

と、蕎麦屋の女将さんが、そっとティッシュの箱を差し出してくれました。鼻はすすってたけど、決して母と重ね合わせてた訳じゃないです!想像力豊か過ぎます!

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感情を全面的に声色で表現するのではなくある程度は聴く側に委ねる島倉千代子さんの歌唱法って、天性の声そのものがすでに多くの情報量を含んでいらしたのに加えて、僕からするとアジア人的な奥ゆかしい美学を感じて、改めて感動を覚えました。ご冥福をお祈りします。