漫才師にとってネタと言うのはもちろん重要なものです。全ての評価が決まります。内容がいくら面白くても、その面白さが人に伝わらなければ、意味がありません。伝わりやすくするために、色々なことを考えます。例えば、話の流れ、ボケの順番、つなぎの言葉・・。特に若手のうちは、ネタの持ち時間は3分とか5分とか限られています。その短い時間の中で、たくさん笑いを取ろうと思ったら、一言一句無駄にすることなどできません。漫才の中に出てくる言葉には全て意味があります。意味を持たせるためには、ネタの構成という事が重要に成ってきます。
突然ですが、人が面白いと感じ笑う事ってどんなことだと思いますか?
結論から言いますが、もちろん様々な要素がありますが、一番多いのは「落差」です。
いかに落差を作り出すか?これがネタを作るうえで重要なウエイトを占めています。そのために必要なもの・・。それがお笑い用語で言うところの「フリ」と「オチ」に当たります。
では、具体例を紹介します。
「昨日、新しいはしを買ったんやけど、これがものすごく重くて、めっちゃご飯食べにくいねん。」
「そうなん、どんなはしを買ったん?」
「瀬戸大橋。」
面白くないのは私に発想力が足りないからであって、理論がわかっていただければ充分です。ですが、この内容でも間に注意さえすれば、笑いを取れるんじゃないかな?と思います。
まず、はしを買ったという話題があります。その後に、ご飯が食べにくいという一言を付け加えることによって、聞いている人に食べる時に使う箸を想像させます。これが、いわゆる「フリ」に当たります。ですが、実際に買ったのは橋だという「落差」をつくることによって笑いが生まれます。この落差がいわゆる「オチ」に当たります。笑いは生まれるかもしれませんが、面白いことは何一つ言ってませんよね?面白いことをいわなくても、笑いが取れるというのはこのことです。
この「フリ」は何も言葉だけではありません。ものすごく簡単な例を挙げます。
「男前じゃない人が、自分のことを男前だと思っている。」
これだけで、もう「フリ」と「オチ」の関係が成立します。つまり、「フリ」で聞いている人に思い込ませ、それを裏切るようなことをするのが「オチ」になります。
これはネタにおいても基本でとても重要なんですが、トークでも重要になります。今度、トーク番組を見るときはこの「フリ」と「オチ」を意識して見てください。ものすごい技術の応酬が繰り広げられていることに気づいていただけると思います。
というわけで、この構成というのは全てにおいて基本になるものなので、みなができることなのですが、その中でも、1組代表的なコンビを挙げておきます。
アンジャッシュさん
コントですが、この人たちのネタには無駄な言葉が一言もありません。いつもいつも、うまいなあと感心してばかりです。興味のある方は、一度、ネタを見てノートに書き出してみてください。ほんとに無駄な言葉が1つもないですから。