ブルーハーツシリーズ、も一ついこう。
これも前記事と同じ日の話。


9872
Q9853
96
Q6

AJT64
AK
K85
KT5

オークションは上のハンドからフリーランで

P 1S;
2S 4S//

4S by 下
OL:DA

T1:DA,6,3,5
T2:CA,6,8,5
T3:D2,9,Q,K

左手は某同級生、plan the play.




このハンドには伏線がありまして。
11月の1,2日にBBO上で、Yeh Online Bridge World Cupなるものが開催されておりました。

Yeh CupのYehさんを含む4チームがBBO上で総当たり。中国からはteam Yeh(含Chen Daweiさん) と中国オープンとウィメンズ代表を混成したみたいなチーム、USからはビル・ゲイツUSシニアオールスターズみたいなチーム、EUからはLAVAZZA2軍みたいなチームが出場。わりあい豪華。

その試合のブリテン的なのの中に"Artificial Intelligence & Probability"(人工知能と確率)なる記事があり、ブリッジのAIは人間みたいに創造的なことはできないけど、その分確率には強いよねとの事。

そこで例に挙げられていたのがスーツの触り方。
ざっくりアホっぽく抜粋すると、

"...AJT76 と 8432、AQT76 と 8432
がそれぞれ向かい合ったとき、トリックを最大数取る手順知ってる?
1つ目はJでフィネって抜けてもまたTでフィネる、2つ目はQでフィネって抜けたら叩くんだよ。なんでかっていうと裏のKQダブルトンはrestricted choiceぶんだけKシングルトンより分が悪いけど、KJダブルトンはrestricted choiceにならないからだよ。AIはこんなのも計算できちゃうんだから。..."

って書いてあって、ふむふむと思ったわけだ。

(余談:上記はPoland開催のWBGのサイドで行われていたWorld Computer Championships特集記事の一部で、AIがかなり上手なプレイで6Dをメイクした話が載っている。ブリッジのAIの進歩を見たい人は下記リンクからどうぞ。






話長いな。
最近書いてないから盛りだくさんになってしまう。
本線に戻そう。


4SはS1敗ならメイクなわけで、単純な確率でいえば上にある通り、Sを二回フィネるのが良いらしい。ただし、左手はAさえキャッシュ出来れば満足、みたいな怪しげな挙動をしており、どことなくSアナーを持っていそうなのだ。

うーんでもとりあえず、フリーランだった関係上、CA,DAJ,Sアナーとマイナー6枚が左手に同居することはあまりないだろうから、Sフィネスして、抜けて切られることはそんなに心配しなくてよさそう。しからばCQで渡ってSをフィネってみよう。

1回目のトランプフィネスはSKに抜けて、Hリターンを手で勝ち、Dをダミーで切ってSを引いてみる。

T4:CT,7,Q,2
T5:S9,3,4,K
T6:H2,3,T,A
T7:DK,4,S8,7
T8:S2,5,?

フィネるか叩くか。ノースの挙動は怪しすぎるけど、さっきの記事の話通り、単純な確率ではSKシングルトンvsKQダブルトンになって、パーセンテージプレイはおそらく2:1程度でフィネス。

加えて、もしノースの点数がSKQ,DAJ,CAとあったらビッドに参加していてもおかしくない。

いやだなぁ、こわいなぁと思いながらフィネスすると、やっぱりKQダブルトンがいて1ダウン。はーダサい。

左手「謎のおばちゃんならともかく、2140なら絶対フィネってくれると思った」

リスペクトをありがとう。

ちょっと立ち返って確率について考え直してみると、restricted choiceは基本的に2:1だけど、SKQダブルトンなら相当SKをプレイしそうなキャラだから、もはや3:2とか4:3くらいになっていたかもしれない笑。T2までの怪しさが通常の2倍増しになっていたとしたら、それはrestricted choiceを打破していたのだろうか。


思うに、一回フィネっちゃったら、もっかいフィネるしかないだろう。それより初手で、左に一枚でもSアナーがあると本気で思ったならば、いきなりSA出せばよかった。


それにしても、罪作りな記事であった。


上手な人とプレイしていたのでもう一つ二つ取り上げたいハンドもあるけど、宮妃の話もあるし、これくらいにしておこっと。

タイトルはThe Blue Heartsから。トゥートゥートゥー♫

さてさて。最近の四谷夜ウィークリーで持ったこんなハンド。MP戦。


WE VUL 1st seat


AT
J98
Q98xxx
xx


初手、weak 2Dって感じでもないから、まずはパス。オークションはかく進む。


P 1S 2C 4S;
P P X P;
?


うーん。
普通少しは落ちそうだけど、単純に4SX作られたらやだし、それより5Dはサクッとできるかもしれないから、置いてみようかな。


P 1S 2C 4S;
P P X P;
5D P P X//


合掌。プリエンプトした人にダブられた時は普通マジで死んでる。IMPでも同じジャッジをしただろうから、MPでよかった。

実際はノーゲームボードで、オポの4SXは1ダウンするのでパートナーは僕にパスして欲しかっただろう。でも本当に、パスが良いのだろうか。色んな人に聞いてみることに。


パス派
Yプロ
「(5Dには)ちょっと足りないんじゃない」

353
「よくわかんないけど、ひよってパス」

Tプロ
「5Dじゃない?」
「1336の良い手とか。ハートは不明」
(その後353と軽く話して、)「よくわかんなければ、クラブ2枚だしパスが安全か」


ビッド派
K
「5Dです、0436想定」
Hは有るのね。

Iプロ
「そりゃお前、2C言ってダブったら1336形だろう」
「1426で4Sダブルくらいの強さあるなら最初からダブるはずだから」



周囲にビッド派は少なかった、やっぱりパスなんですかね。
でもIプロのコメントが芯食ってるように思えたので、もう少しだけ深掘りしてみよう。


Bridge Winnersは実名制のブリッジフォーラムで、ハンドを投稿して投票・コメントを募ったり、最新のブリッジニュースやコラムを読むことができる。結構気に入ってて、疑問を感じたハンドはとりあえず投稿する事にしてる。

ブリッジは有象無象の意見より1人の賢者の意見の方が大事なので得票数はそんな重要ではないが、有名人の投票とコメントは非常に参考になったりする。


Bridge Winners (http://bridgewinners.com/)の投票結果


5D:24票
Pass:29票


割と拮抗している。Diamond Life Masterより上位の有名人で言えば、


5D派
J.Diamond
E.Leong

パス派
J.Munday

偉い人も割と参加してくれるのがこのサイトの良いところ。USオープンクラスの2人が分かれるあたり、実際微妙なんでしょう。


朝日新聞社杯に来たこともあるE.Leongさんは割とマメにコメントをくれるのだが、曰く、

「H4枚持ったグッドハンドなら最初はダブってあとでクラブ言うはずだから、パートナーは1336か0346」
「フィネスがあるとしたら良い向きのはずだし、オポが更に動くかも知れないから、5Dは分が良い」

とまさにIプロみたいなことを言っている。

対して、Cの内容が良ければ現代的には1426でも先にクラブ言って後でダブるとのコメント。その人が例に出していたハンドは

x
Qxxx
Ax
AKJTxx

でもさ、それ弱くない?
少し強くして

x
KQxx
Ax
AKJTxx

本当に初手、2C?


僕は1336もあんまり無いと思ってて、本線は1246なのかなって思う。例えば、


x
AQx
Axx
AQxxxx


は16点あるけど、最初パスしてるパートナーに向かって4Sダブるか疑問。

じゃあ1人で3.5個取れそうな手を作るかと言ってもう一枚赤いスーツにアナー入れてしまうと、それはそれで強すぎて初手ダブルになる気がする。多分。

なんか信じたいことを信じている気もするけど、5Dもよし、Passもよしという結論に至りました。


次記事に続く。


PS.ひとまず身辺落ち着きまして、大手を振ってものを書ける身分となりました。ご心配おかけしました。


さして暇では無いけれど、母校に行ってブリッジをしてきました。

今日の焦点はこのボード。

Both VUL dealer by 上

AJ
Qx
x
AKJxxxxx

QT9x
Axxxx
AQ
Tx

僕は下を持ってて、対面は僕の半分の年齢の子でした。

オークションはフリーランで

2C 2D;
4C 4D*;
5C 6C//

でパートナーの6C。OLはHxでHA勝ち、CAKでグッドブレイク、ダイヤをフィネスして利き、HQをDAで捨ててスペードフィネス。これは抜けて6メイク。+1370。

2Cにはむっちゃ弱いけど、出来てるスラムは良いスラム。

このボードは3Tでデュプリケートしていて、もう一つのテーブルは左が大学生で

1C (3D) X (4D);
P P X//

で-4の1100取り。ここには勝ったが、もう一つのテーブルでは大学生はいなくて上がブリッジクラブ現部長。

6NT//

「これハンド知ってただろ〜」「なんで開けたの?」

タイトルへ戻る。やはり、"もってる"人はいるんだなーと思う夜でした。