さてサンピエトロを蹴って僕が来たのはローマにある現代美術館。この日は前日、たくさん休んだおかげで足が楽。
バスに乗っていくんだけど、大きい公園のいい感じのところでおりて、てくてく徒歩で美術館へにじり寄る。
目標の地点に近づいているかは、やっぱりGoogle mapさんが大活躍なのであった。
階段のところ、文字があるのが見えるだろうか。"Time is out of joint"、意味はよく分からない。時間の連続性を疑え、的なことだろうか。
それともなにか関節について主張があるのだろうか。
ここの現代アートはそこそこ、それよりも企画でやっていた”肖像画のビューティーコンテスト”が面白かった。
僕の一押しはこの作品。
ボルディーニによる、貴婦人の肖像画。右目に吸い込まれそうになるけど、左目は見ている人をきっちり受け止める。
いままで肖像画に一ミリも興味がわかなかったけど、どうやら僕はボルディーニが好きらしい。もう一枚いいなと思ったのも、やっぱりボルディーニであった。
かっこいいおじさん。やっぱりボルディーニ。
ルーブル・アブダビのTV特集で二対のいまにも動き出しそうな彫刻を見たことがあるけど、それと構図が似てる気がする。これも相当サイズがあって、いまにも動き出しそう。なんか投げられようとしている子供がかわいそう。
結構満足。
でもね、実は現代美術館はメインじゃなくて、近くにあるボルゲーゼ美術館というのに行きたかったのであった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ボルゲーゼ美術館
ここは名家の美術品を並べました、みたいなところで、こじんまりとしてるんだけど、本当に美しい作品しかない。
ヨーロッパの美術館としては珍しく写真撮影が禁じられていて、残念ながら写真がないのだけど、ベルニーニの傑作であるアポロンとダフネ、プロセルピナの略奪、コレッジオ、カラバッジョ、ラファエロ数点、あとティツィアーノなんかが置いてある。
彫刻に絞って、いくつかご紹介。
よそから持ってきた写真で、アポロンとダフネ。ギリシア神話では左側に見える太陽神アポロンが美しいダフネを妻にしようと手を伸ばすところ、ダフネはそれが嫌すぎて草になる。その瞬間を切り取ったもので、頭や足、背中ととかくアポロンが近いor触れているところから葉っぱになりつつある。
この草は和名で言うと月桂樹、カレーとかシチューに入れるローリエである。背中から生えている枝の先の葉っぱ、料理に使ったことない?
ていうかアポロンさん、結構なイケメンなのに草になるほど嫌われるってかわいそすぎないかwwwと思ってすこしおかしかった。
左が冥界の王、ハデス。こっちも美しい娘プロセルピナを妻にしようとするんだけど、こっちは逃げられない。横からの写真はないんだけど、ハデスの右腕、たくましい指がプロセルピナのお尻をがっつり掴んでいるあたり、まさに傑作という感じ。
今まで彫刻ってあんまり興味なかったんだけど、ローマの旅で超絶技巧の大理石彫刻を見ることでとても好きになった。
というかローマに来て彫刻に興味を持たないはずがない。ここは世界一彫刻芸術が充実しているんじゃなかろうか。
この後はお昼ご飯。カルボナーラ発祥のレストランへ行ってその発祥の品をいただく。イタリアではカルボナーラは全卵で、生クリームを使わないので非常に濃厚。午後はあまり記憶がないのだけど、たぶん市街地をふらふら。
宿に帰って同行者とホテル前のイタリアンで食事をする。やつは朝早くサンピエトロへ向かって、列に並んで大聖堂を見学することができたらしい。街をふらつくのが好きな人なので、一日中てくてく歩いていたそうな。
晩ごはんはたしかカチョ・エ・ペペ、これは英語にするとたぶんcheeze and pepperで、プロシュート(豚頬肉の塩漬け)は使わず、卵の代わりにチーズで味付けするパスタ。具がないときに家でも作るのだけど、どうせなら本場でも食べようと思って注文。でもね、やっぱり具がある方がよかった。
そういえばイタリアって、小さいころから思い入れあるんだよね。
はっきり覚えているのが、小学生の時外国について調べましょうって課題があって、僕の班では模造紙いっぱいにイタリア、というかローマのことを調べて書いた記憶がある。歴史に興味のある子供だったから、行ってみたい国はイタリアで、『ローマの休日』を見る前からトレビの泉に行きたかったのだ。
中学生の時アメリカにホームステイして、「ほんとは、イタリアに行きたかったんだけど、英語じゃないしな」と思ったのもはっきり覚えている。
あれから10年強経過して、ようやく望みの地にたどり着いたのだ。自分の意志で、自分のお金で、自分の足で。
あ、思い出した。
この日の午後はたしか、ヴェネツィアで見たTancrediが身を投げた、チベール川の西向こうの、トラステヴェレという下町のあたりへ行って、川に浮かぶ医療島?を横目に見つつ、有名な真実の口のあたりで同行者と待ち合わせてごはんに行ったんだ。
『ローマの休日』の名シーンで、グレゴリー・ペッグが真実の口で手を食べられちゃうシーンがあるんだけど、あれってアドリブだそうで。
期待して行ったのだけど、真実の口はけっこうな残念モニュメントだったので写真はなし。
このあとミラノに戻って、チェルノブイリに行って、ミラノにまた戻って1日滞在して日本に帰ってくるからあとミラノの1日分あるわけね。
そのうち書こう、春休み中にやる気がするけど、どうかな。



















