16
洋裁部は三年生二人、二年生三人の小さなクラブだった。
新入生は涼子と智恵の二人だけのようだ。
だから涼子たちが入っていくと先輩たちは大喜びをしたのだった。
特に今期入学者の中でも話題の美少女の入部だったからなおさらだった。
美人の部長からいろいろ説明をうけ、その日は見学するだけだった。
翌日、部長に言われた個人的に必要なものを手に部室に向かった涼子と智恵だった。
しかし部室にいく廊下は何やら人だかりで騒々しかった。
昨日はあんなに閑散としていた廊下だったのに。
その人だかりの中を通り過ぎていくと時折悲鳴のような声が上がり、涼子たちは周囲から注目されていたのだった。
やっとの思いで部室にたどり着くと、そこでは先輩たちが大忙しに動いていた。
訳が分からず、キョトンとしている涼子たちに部長は、
「う~~ん、香月効果ね、きっと・・・」
「どうしたんですか?」
智恵が部長に聞いてみた。
「全部、入部希望者よ、中には二年生もいるわ。」
「・・・・・・・」
「みんな香月さんが私たちのクラブに入ったから・・・」
「・・・わたし・・そんな・・・」
「いいえ、あなたは今やこの学園の注目のひと、憧れの人なのよ。」
涼子自身そんな風にふるまった記憶はないが、あの入学式で、義母麗羅の印象がその原因だったようだ。
しかし、こんなに入部希望者が多いと何かと困るんじゃあないかなと思い、涼子は部長に聞いてみた。
そしてその答えは、
「もちろん、不純な動機のひとはお断りするわ。
本当に洋裁がしたい人だけを選ぶから。」
「・・・そうですね・・・・でもどうやって?」
「うふふ、香月さん、ちょっとお芝居してね。」
「・・・お芝居?・・・」
部長はにっこり笑って大きな声でこういったのだ。
「ええぇぇ、香月さん、あなた入部、取りやめに来たの?」
その時部長はみんなに見えないように涼子にウインクをしたのだ。
「・・・・・え・・・ええ・・・そう・・・なの・・・」
お芝居の意味に気づいた涼子はそう答えたのだった。
そして、その言葉を聞いた子たちは後ずさりするように帰り始めたのだ。
「わたし、今回は遠慮を・・・」
とか
「わたしも・・」
とか・・・
そんな声が続き、結局、残ったのは涼子たちをはぶき、四人だけだった。
あれだけいたのに・・・
「こんなものよ。でも、今年は多いほうだわ。」
部長の穿き捨てるような言葉が聞こえてきた。
洋裁部は三年生二人、二年生三人の小さなクラブだった。
新入生は涼子と智恵の二人だけのようだ。
だから涼子たちが入っていくと先輩たちは大喜びをしたのだった。
特に今期入学者の中でも話題の美少女の入部だったからなおさらだった。
美人の部長からいろいろ説明をうけ、その日は見学するだけだった。
翌日、部長に言われた個人的に必要なものを手に部室に向かった涼子と智恵だった。
しかし部室にいく廊下は何やら人だかりで騒々しかった。
昨日はあんなに閑散としていた廊下だったのに。
その人だかりの中を通り過ぎていくと時折悲鳴のような声が上がり、涼子たちは周囲から注目されていたのだった。
やっとの思いで部室にたどり着くと、そこでは先輩たちが大忙しに動いていた。
訳が分からず、キョトンとしている涼子たちに部長は、
「う~~ん、香月効果ね、きっと・・・」
「どうしたんですか?」
智恵が部長に聞いてみた。
「全部、入部希望者よ、中には二年生もいるわ。」
「・・・・・・・」
「みんな香月さんが私たちのクラブに入ったから・・・」
「・・・わたし・・そんな・・・」
「いいえ、あなたは今やこの学園の注目のひと、憧れの人なのよ。」
涼子自身そんな風にふるまった記憶はないが、あの入学式で、義母麗羅の印象がその原因だったようだ。
しかし、こんなに入部希望者が多いと何かと困るんじゃあないかなと思い、涼子は部長に聞いてみた。
そしてその答えは、
「もちろん、不純な動機のひとはお断りするわ。
本当に洋裁がしたい人だけを選ぶから。」
「・・・そうですね・・・・でもどうやって?」
「うふふ、香月さん、ちょっとお芝居してね。」
「・・・お芝居?・・・」
部長はにっこり笑って大きな声でこういったのだ。
「ええぇぇ、香月さん、あなた入部、取りやめに来たの?」
その時部長はみんなに見えないように涼子にウインクをしたのだ。
「・・・・・え・・・ええ・・・そう・・・なの・・・」
お芝居の意味に気づいた涼子はそう答えたのだった。
そして、その言葉を聞いた子たちは後ずさりするように帰り始めたのだ。
「わたし、今回は遠慮を・・・」
とか
「わたしも・・」
とか・・・
そんな声が続き、結局、残ったのは涼子たちをはぶき、四人だけだった。
あれだけいたのに・・・
「こんなものよ。でも、今年は多いほうだわ。」
部長の穿き捨てるような言葉が聞こえてきた。