テキスト公開4～谷崎潤一郎

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ごく一部で少なかったが、本日の「トライアル体験講座」での準備がまだあり、公開はこれで終わります。

本音をいえば授業に参加しなければ現実に役立つことはない。

ただ講義の様子の参考にはなると思う。

手厚くもてなすので男だけでなく、女も積極的に参加してほしいものである。

『慇懃礼讃　東京をおもう』（中公クラシック）に収まっている『恋愛及び色情』
　前いった家康の教訓は、変則な恋愛や一時的にパッと燃え上る恋愛には当て嵌まらない場合もあろうが、少なくとも正式な結婚生活を営む者には甚だ不適切な注意であって、実は嫁よりも夫の方が、ーー彼が日本人である限りーー誰しも痛感しているであろう。私なぞもしばしば覚えのあることで、妻はいうまでもないが恋人に対しても、直後暫くは、ーー最も短くて二三分間、長くて一と晩以上一週間も一箇月も、ーー離れていたくなるのが常で、過去の恋愛生活を振り返って見るのに、そういう感じを起こさせなかった「相手」と「場合」とは殆ど数えるほどしかない。
　これにはいろいろの原因があることだろうが、とにかく日本の男子はこの方面において比較的早く疲労する。そうして、疲労が早く来るためにに、それが神経に作用して、何となく浅ましいことをしたという感じを起させて、気分を暗くさせ、消極的にさせる。或いは伝統的に恋愛や色情を卑しむ思想が頭に●み込んでいて、それが心を憂鬱にさせ、逆に肉体に影響するのかも知れないが、どっちにしてもわれわれは性生活においては甚だ淡白な、あくどい淫楽に耐えられない人種であることは確かである。横浜や神戸あたりの開港地にいる売笑婦に聞いてみてもこのことは事実であって、彼女たちの話に依ると、外国人に比べて日本人は遙かにその欲望が少ないという。

 

『連絡事項～「トライアル体験ゼミ開催」、授業料割り引き終了等』

『連絡事項～「草ボクシング」開講～共同企画デタント主催』

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