描く事は見る力。 | 太亮の独言毒言

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絵本作家、イラストレーター、デザイナー、アート・ワークショップなどで
活動している木村太亮の公式ブログ。
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先日、パートタイムジョブしている千駄ヶ谷のオフィスの同僚である
新人双子漫画家の片方から質問を受けたのです。

僕は、結構色々な絵を描く訳で、その根本にあるものは何?ということ。

少し考えて、こう答えました。

「描く能力より見る力が大事!」

元々、その質問は「寅の柄はどうなっているのか?」という話から
出て来たのですが、ウ~~~ム、気がつけば観察する素材はたくさんあるのになあ。

たとえば、動物の毛の流れには、ある一定のルールがあります。
体の模様、体の柄はその上に乗っている。
だから、毛の流れのルールを知っていれば、ナチュラルな模様に描けるのです。
ネコ科の毛の流れは、寅もライオンも、その辺にいるノラ猫も一緒です。
だからキジ猫の模様のルールを観察していれば、寅の柄も描けるはずです。
野生のネコ(トラとかライオンとかツシマネコとかイリオモテヤマネコとかね)
と、いわゆるイエネコとは圧倒的に違う幾つかの特徴はあるのですが、
でも根本的には同じなのです。

でもね、今時の人はその観察が甘い。外身だけ見ている感じ。
ウェブで画像検索して、トレースしないまでも、それを見ながら何となく描いてしまう。
でも体と柄がシンクロしない。なんか違うなあ!と気がつくけれど、まっいっか!となる。

描く能力は、続けていれば、そこそこ自由になります。思い通りの線も描けるようになる。

でもね、何を描くか?という所で「普段から、何気に」観察している事が肝要なのです。
その努力をするか?しないか?で大きな違いがある。
「描く」という向こう側にどれだけのバックボーンを持てるのか?がそこで決まります。

つまりね、そういう事が、大事だと僕は思っているのです。