まず、好きになってもらう。 | 太亮の独言毒言

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絵本作家、イラストレーター、デザイナー、アート・ワークショップなどで
活動している木村太亮の公式ブログ。
まあ、単なる戯言だとお聞き流し下さい。連絡先は、deeworks3623☆gmail.com

不特定多数の子どもたちを相手にするワークショップの場合、
子どもたちに対して与えるテーマは、ごくごく簡略なものが良い。
その方が、子どもたちのイマジネーションをかき立てるし、世界も拡がる。

今回のワークショップはテーマが「エコタウン」であった。
一見シンプルなのであるが、やはり子どもたちには難しかったように思う。
「自然に優しい街作り」なんてのは、子どもたちの言葉じゃないもの。
「自然に優しい建物」とか「自然に優しい乗り物」とかは
すでにモデルケースがあるでしょ。つまり「答えのある問題」になってしまうのよ。
既存のインフラ整備を超えた子どもらしい新たな発想を求めるのは酷ってもんじゃね?

僕はゴリラを主人公にした絵本を描いている。
隠れたテーマは「自然保護」だったり「次世代への繋ぎ」だったりする。
でもね、子どもたち相手に「自然保護は大事だよ!」なんて言ったって、
理解する訳ないジャン。
だからね、まず「ゴリラを好きになってもらう」
ゴリラや他の動物たちがいかに素敵で優しくて、愛すべき仲間なのか。
つうことだけを伝えれば良い。
僕らが子どもたちに伝えるべきは、そこまでなんだよ。
そういうことで、彼らの中に「自然保護」の「種」は埋め込めると思うんだよ。

その「種」がどんな木になるか?どんな答えになるのかは、
正直な話、約束は出来ない。
でも子どもたちは「その愛すべき仲間」が危機にあると分かれば、
きっと、「助けたい」と思ってくれるだろう。それでいい。

環境の事や自然の事、そして僕らが今真剣に取り組まなければいけない
たくさんの問題を全部理解してもらって子どもたちなりの答えを出してもらう。
というのは、あまりに大人的で、ちょっと無理だと思います。

だからね、もっとシンプルにもっともっと子どもたちの目線で
企画を立案しないと、それなりの形は見えても根本的には解決されないと
僕は思うよ。