海外での失敗談

なんか書いて、と友人から頼まれました。

そんなん、数え上げればキリがないっすよ


でも、痛かった記憶としては虫歯ですね

あれは、2001年頃でしたかね。

僕はまだ、ロンドンで大学生をやっていました。

当時、母の家がパリにあったので、三連休を利用してパリに行ったんです

母は丁度不在!

到着するや否や、パン、チーズ、ワインを買い込み、友達を呼んでパーティーをしました。

しかし!!!!


突然の来訪に、人数が揃わない・・・・


というか誰もパリにいなかった!!


仕方なく、一人で有り余るワインとチーズとパンを食べている最中に











!!!!!!!!!!!!!!!!!!




最初は、歯が折れたのかと思いましたよ。

物凄い激痛が走ったんです

何事か分かりません!

でも、明らかに虫歯の痛さ

「それにしても、こんないきなり!!」


仕方ないので、酒を飲んで痛みを誤魔化そうとしたんです


ところが!!


血液の循環が良くなり、痛みはさっきより激しくなりました

口に氷や水を含んでいる状態だと、痛みは和らぐのですが、水の温度が下がると再び激痛に!

涙が出てきました。


多分、小学生以来のマジ泣きですよ


真っ先に頭に浮かんだのは、歯医者!

でも、残念な事に僕のフランス語は、ネットもつながっていない我が家で、歯医者を調べ、予約をいれ、状況を説明できるレベルじゃないんです



ロンドンに帰らないと!!!

ロンドンまでは、ノード駅(パリ北駅)からユーロスターに乗って3時間ですが



もう、終電は出てしまっている。

この激痛に耐えながら、一晩過ごさないといけない!!

それまで、頼みの綱は水だけ・・・・・




いや、酒がある!ヘ(゚∀゚*)ノ

水より、ワインを口に含んだ方が、アルコールだし、少しは神経を麻痺させられるんじゃないか?

そう思って、ワインを口に含みます













全く効果無し!

アルコール純度50%以上はないと無理!!

座る事も、寝る事もできず、ワインを口に含んだまま、ただひたすら、部屋中を歩き回る事1時間







部屋のすみに、正露丸を見つけますヘ(゚∀゚*)ノ

「正露丸は虫歯に効く!」と誰かが言っていたのを思い出します

とりあえず、患部に塗ってみる・・・・


























不味!!!!!!!!!!!!

ワインと合わさって、最悪の味に!!

しかも、効かないんですよ!!!


昔、虫歯が痛くて切腹した武士がいるそうですが

その気持ち、分かる気がしましたよ

もう駄目・・・・気が狂う・・・

そう思った矢先・・・

洗面所の隅に見慣れた箱が・・・
















バファリン!!!ヘ(゚∀゚*)ノ

半分は優しさで出来ているという、例の薬です



なぜ・・・・こんなものが・・・・

はあ!ヽ(゚◇゚ )ノ

一年ほど前のクリスマス、彼女とやって来た時

運悪く、彼女は女の子の日になってしまい、これを購入したのです

心の中で、「なんで、よりにもよって・・」

とボヤイタものですが・・・・


万事塞翁が馬!!


あの時の苦しみがあるから、今日がある!!

酒と合わせてはいけないと言いますが、それでころじゃないので

とりあえず飲み込む




激減とは言いませんが、痛みも半分くらいまで治まりました。

バファリン、残り3錠・・・・頼む・・・ロンドンまで持ってくれ・・

ちょっと、ジャンキーの気持ちが分かりました。




明け方、タクシーをつかまえ、北駅へと向かう

ホームはまだ誰もいません

自動販売機の看板だけが点滅していて

ディスカウント無しで、チケットを購入

行きは1万くらいだったのに、帰りは3万ですよ・・・

不可思議なユーロスターのチケットシステム、それも仕方ない

僕をロンドンに運んでくれるのであれば・・・


財布を見ると、中身が空になっている

ウォータールー駅からはタクシーで自宅に帰ろうと思っていたので

ATMを見つけ、お金を下ろす事に・・・

カードを入れて、お金を出す・・・

しかし、カードが出てこない・・・・









あれ・・・・・・・・?

と思うや否や・・・・




Are you ok??

中東系の奴がフランス語訛りの英語で話しかけてきた・・・



うわ!!こんな時に限って!!!

これ、ヨーロッパで物凄くよくある詐欺なんです


ATMのカードの入り口に何か細工をして、カードが出ないようにするんです

「大丈夫ですか?」と優しく声をかけ、「もう一度、暗証番号入れてみれば」とか言って、暗証番号を入力させ、後ろで番号を見ています。

「ここは見張っておいてあげるから、誰か呼んできな」とか「今日は会社がお休みだから、明日、もう一度来るといいよ」とか言って、被害者をその場所から遠ざけ、その間にカードを抜き取り、金を引き下ろすという・・・





滅茶苦茶、古典的な詐欺!!


こっちは、お前の相手をしている暇はないわい!!


「あっちいけ!」

と冷たくあしらうも・・・



NO NO DON'T WORRY, TRY TRY!

と、片言の英語・・・・

完全に、観光客と間違えていやがる・・・

詐欺師「泣かないで・・・」

気がつくと僕は涙していた。





そりゃ、虫歯だからね!







僕「(英語)あのさ~。お前が詐欺師で、ここに細工した事は分かってんの! お前の前じゃ、絶対に番号なんか打たないから諦めて失せろ!!」



詐欺師「・・・・・・・・・・・ジュヌセパ オグレ(英語 分かりません)」


僕「だ~~~か~~~ら~~~!!」


と怒鳴ろうとした瞬間


後ろから、もう一人の男が登場

スキンヘッド 鼻にピアス 刺青・・・・・



やばい・・・・・北斗の拳みたいのが出てきちゃった・・・(ノ◇≦。)



二人は、深刻そうな顔で話し合っている。

時折、僕の方を見ている

スキンヘッドの男は明らかに怒っていて、あきらかにこちらにガン飛ばしている

そして、僕の方に向かって歩いてきて・・・

何か大声でまくし立てる

僕「・・・・・・・ジュヌセパ フォンセーズ(フランス語話せません)」


弱っ!!俺、弱っつ!!!

前述したとおり、朝早く、駅は無人状態

どこのマフィアとも分からぬ二人と、僕の三人だけ


と・・・・その時、後方100mくらいの所を、マシンガンを持った警察官(パリの警官はマシンガン持ってます)が歩いているではないですか!


僕「ムッシュ!!! ムッシュ!! 」


こちらを見る警察官・・・・

必死な表情の日本人 それを取り囲む中東男&北斗の拳

状況を把握したのでしょう、全力でこちらに走ってきます


詐欺師達は立ち去りました。


僕「(英語)・・・あの・・・・詐欺師に襲われてまして・・・・」

警官「(英語)詐欺?どんな?」

やった!!流石、インターナショナルステーション北駅!!警官も英語話すぞ!!

僕は、このよくある手口と、カードが出て来ない事を説明した

すると、警官は即座にカードを取り出してくれて、僕のパスポートとカードの名義を確認すると返却してくれた。


警官「泣かないで・・・」



うん、虫歯だからね!!!






ありがとう、パリ市警!!!







でも・・・・














電車、乗り過ごしていました・・・・




結局、午後、ロンドンに戻り

歯医者に・・・・

今までもトラブルは沢山ありましたけど、こんなに痛いのは初めてでした・・・





皆さんも、歯磨きは欠かさずに・・・・