序章 準備編①

湯治へ行こう!


皆さんこんにちは。

私は2023年3月に膀胱がんの告知を受けました。
その時は「この先どうなってしまうのか?」という不安や「なぜこんなことに?」という疑問や怒り、膀胱がんを知るにつけ襲ってきた死への恐怖、そこから現実を受け入れて治療へ向かおうという覚悟…
決して段階的じゃなく日々揺れ動いた気持ちを正直に書こう。
そして同じ病気になられた方々やそのご家族に私の治療経過を詳しくお伝えして皆さんのお役に立てればいいなという思いでブログを書き始めてみました。

手術・治療から2年が経過した今年、運よくがんは無再発で推移しているため新たな目標を作りました。
その目標は…

【玉川温泉に湯治へ行き日々のレポートをブログ発信する】ことです。
がん患者が一度は耳にしたことがある秋田県の玉川温泉。
ある人によっては命を再生してくれた場所、皮膚疾患、関節痛、がんをはじめとする病に罹った人たちの駆け込み寺であり聖地といってもよい玉川温泉に私自身も出向いて実際に再発予防と腎機能維持目的の湯治をし、記事にしてお届けしたいなと思い立って連載していくことに決めました。
どうぞよろしくお願いします!

つづく

玉川温泉湯治関連の記事は私のブログから
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https://www.poplar.co.jp/pr/oyatsu/

『ライオンのおやつ』

小川糸著  2019年発行


【瀬戸内海の小さな島にあるホスピスで穏やかに生をまっとうした33歳末期がん女性の物語】

私はがんになってから読書はかなりするようになった。大半は闘病記かがん専門医が書いた本か猫の本だ。闘病の様子をYouTube配信されているいわゆる闘病系ユーチューバーの動画もかなり見てきた。

でも、唯一避けていたのが末期がん患者を描いた本だった。

理由は「自分がつらい治療をしている最中に緩和ケアやホスピスの本を読んだら私自身弱気になってやがて本当に腫瘍が進行してしまうのではないか?」と思ったから。

弱気は最大の敵とばかりに緩和ケアの本は読まずつらい抗がん剤や放射線治療をがんばって乗り切ろうとされる人たちの闘病記や腫瘍専門医師が書いた本を読んでいた。

そのおかげもあってか私は今も再発なく生きている。


【2年半経過して心境に変化】

私はがんに罹ってからの2年半で色んな出会いがあり学びがあった。

がん友達の中には今まさにホスピスへの引っ越しを検討している人もいるしアメブロのフォロワーさんたちも皆さん様々な病状だ。

そんなフォロワーさんの中に『ライオンのおやつ』を読んで心洗われたという記事がありアマゾンを開くとこの本はすごい数のレビューが書かれてテレビドラマ化もされたような作品だとわかった。

ホスピスが舞台の本だったが今の私は強気にしなければならない時期ではないし本活の一環でよいかなと思いさっそく購入して読んだ。


【感想 ネタバレあり】

・瀬戸内海の静かな海を眺めるホスピスのロケーションが素晴らしい。


・主人公の女性ががんになった後、怒りからぬいぐるみを壊したり投げつけたりする葛藤、やがて現実を受け入れて壊したぬいぐるみを縫い直す行動は人間らしくもありすごく共感できた。


・主人公がライオンの家で過ごした期間はわずか1ヶ月なのにマドンナことオーナーの母性、調理スタッフ姉妹や歌のボランティア、似顔絵描きのボランティアとの交流、ワイン畑で働く青年とのデートに儚い恋愛感情、ホスピス仲間との交流、ホスピスで飼われている犬との触れ合いでまるで何年も過ごしているかのような濃密な時間を過ごしていたことに緩和ケアという場所に抱いていた悲壮感のイメージは払拭され安心感ややすらぎを得られた。


・主人公は地元の人間関係や親族との関係を終わらせて単身ホスピスに引っ越してきた。

しかし、主人公の友人から事情を聞いた父親(死別の実父ではなく育ての親)がまだ主人公が見たことないもう1人の娘(主人公にとって妹)を連れてきて合わせてくれた。再会した時は主人公がもう食べれない声も出せない、モルヒネで痛みを取る状態の中、最後の最後で父親と妹がきてくれた。結局人って1人じゃないんだ。どこかで誰かが見守ってくれていざという時は手を差し伸べてくれるものなんだと思えた。


・後半の主人公のもとへ天国から降りて声をかけてくれた訪問者たち。

主人公よりわずかに早く逝かれたホスピス仲間、主人公より若い年齢の時事故による死別をした母、ホスピスの愛犬の元飼い主たちとのやりとりは涙なしには読めなかったがこれこそが「天国ってほんとうにあったんだな」と読者に気づかせてくれる。

「天国なんて人間が都合よく作ったものにすぎない」と冷静に思う人もいることだろう。でも天国があるないなんて今生きている人は誰一人証明できないのだから人は亡くなれば天国で先に逝った者と再会できる可能性だってあるはず。

そこに死を迎える者、残される者の救いがある。

そんなことを思わせてくれた。


・ライオンのおやつの意味。

ライオンの家の由来はライオン=誰からも襲われることなく安心して暮らせる場。

おやつ

「週に1回ホスピス利用者の中からリクエストを受けて手作りしたお菓子」が一品出される。リクエストには幼いときのエピソードがありオーナーがリクエスト者の手紙を読んで思いを込めてみんなで食べる。


【51歳の今この本に出会えてよかった】

これまでたくさんの闘病記の本を読んで刺激や感銘を受けたが『ライオンのおやつ』は自分がこの先何年後か何十年後か分からないが【死への備え】が必要になった時に何を考えるべきか?何を思い出すのか?残された家族や友人のためにできることは?

ということを考えさせてくれる本だと思えた。


もちろんこれからも私は明るく元気に過ごしていくが心の片隅にこの本の主人公のように私よりずっと若いのに残りわずかな命を過ごすことを余儀なくされた人たちの思いもしっかりと受け止めて一生懸命生きていきたい。


文学ユーチューバーベルさんの書評動画です



皆さんこんにちは!


暑い夏ですね。


しばらくごぶさたしていましたが私は元気です。


2年半前2023年3月に膀胱がんの告知を受け2度のTURBT手術とBCG治療を経て現在は医療的な治療を終えて経過観察期間を送っています。


次の膀胱鏡検査が2026年1月と期間が空くので現在は免疫力強化期間に位置づけて仕事もハードワークしています。

休日はできるだけ車に頼らず歩いて運動するようにしています。
真夏を感じさせる濃い緑とセミの鳴き声

食事は鶏肉・野菜・果物は欠かさず、牛肉・豚肉・魚も時々混ぜながらバランスよく食べています

体調はおかげさまでBCG治療の頃苦しんだのがウソのように良好で頻尿、排尿痛もなく過ごせています。

そんな充実した日常が送れているのも私の治療にあたってくださった医療関係の皆さんや私を支えてくれた皆さんのおかげであり感謝の気持ちをかみしめながら日々を送っています。

【7月26日 大学時代の友人とランチ】
学生時代の友人Y君と食事してきました。
彼とは卒業してからも年に1〜2回は会う仲でしたがコロナ禍になってからは会えなくなり私ががんになった後は少し気を遣ったのかLINEもたまにしかしなくなっていました。コロナ禍が明けたのと私がだいぶ元気になったのに加えてY君も新しい職場に転職して2ヶ月経過し落ち着いてきたということで約6年ぶりに再会しました。
私はがんに向き合う期間でもありましたが仕事はずっと続けることができました。
彼は保育の仕事を20年以上続けていたのですがつい2ヶ月前に転職しました。やはり子供相手の仕事がよいと放課後デイサービスで小学生中学生を相手に奮闘していると話してくれました。
転職には葛藤もあったことでしょう。私も今の介護施設で25年目ですがこれだけ長くやると「転職っていっても履歴書すらずっと書いてないしどう動くんだろ?面倒くさいからまっ今の職場のままでいっかな」なんてなってしまいそうですが彼は20年やってきた0歳児から小学入学前までの園児相手の仕事から少し大きくなった子ども相手の仕事へ変わる決断。これには同級生として見習えるしでっかいエールを送りました。
また、以前は会えば一緒に飲んでいた私とYが今回は2人ともアルコールは飲まず麦茶でがまん、話題も仕事以外は生活習慣病や健康に関する話題が多く「お互いオッサンになったなあ」と笑い合いました。

【8月3日 がん友Mさんと3ヶ月ぶり再会】
Mさんとは2年半前のがん患者会で仲良くなりました。私より一つ上。ステージ4でエンドレス抗がん剤を始めてから1年経過しています。
去年夏、転移が見つかり手術不可の報告を受けた私はかなりショックでしたがMさんは無治療ではなく抗がん剤での共存を選びました。強い精神力で今も抗がん剤は継続されていて私とは3ヶ月おきのペースで会っています。
今回会った時、味覚障害や手足のしびれの副作用はあるそうですが食事はしっかり摂れていて体重はキープ、そして直近の検査で転移した腫瘍は大きくなっておらず同じサイズを維持できているとのこと。
Mさんはボランティア活動も始めたそうで抗がん剤の日から翌々日まで身体を休める以外は活発に動いているようです。
結果的にはその前向きさが腫瘍の成長を抑えられているのではないか?
そんな話や「この年齢この病気になってやっと感謝の気持ちを持てるようになった」なんていう深い話もしてました。
喫茶店で2時間トークした後は2人でラーメンを食べに行きました。
お互い治療経過がよい時に食べるラーメンの味は格別ですね。


暑い暑い夏に友達との熱いトーク。
夏をエンジョイして明日からまたハードワークに戻ります!