【10月25日】 

今日は半年ぶりのBCG維持療法の日だ。

今回は第5クール1週目
通算16回目注入になる。 


中5ヶ月空いたことで一番大きなメリットは排尿時の炎症なく平穏な毎日が送れていたことだ。

ふりかえると去年2023年4月と5月にTURBTで腫瘍切除をして以降常に膀胱内に治療痕やイムノブラダー(BCG)注入による蓄積された炎症があり水腎症にかかった11月には尿管ステントも4ヶ月留置していた。

例えるなら結核菌vs免疫細胞の合戦場と化した膀胱内は免疫細胞が勝ってくれたとしても合戦後焼け野原のように荒れた状態になるわけでおしっこをする時の炎症感が拭えなかった。

4月にBCG4クールを終えた後が一番炎症が強くなり約2ヶ月続いた。


夏場以降は炎症が癒えて自分ががん患者なのも治療中なのも信じられないくらいに排尿状態がよくなった。


【尿カテは8月の膀胱鏡検査で耐性できている】

 病院に来るのは2ヶ月前の膀胱鏡検査や尿細胞診の時以来。久々な感じはしない。

通院の道中は周りの景色を熟知しているし四季の風景も全部見てきたのでまるで職場に行く感覚のようだ(笑)


さていつものBCGと同じように受付を済ませて待合室で本を読み検温を終えると診察室に入り主治医A先生の問診。


先生「このところどうでした?」


私「おかげさまで排尿痛や頻尿、血尿なく膀胱はいい状態です。

じんましんは相変わらず出ますが皮膚科の先生からはBCGとの因果関係が不明だからBCGを中止する必要はないでしょうと言われました」


このやりとりのみで問診は終わり予定通りに本日のBCGを決行することになった。


【第5クール注入スタート】

病院に来てから1時間のうち2回トイレをすませておく。これまで同様に処置室で下着をおろして仰向け姿勢からカテーテル挿入。

BCGが入り管が抜ける。処置時間1〜2分。やはり今回も膀胱鏡よりは痛みが少ない。

膀胱鏡の管はBCGの管より太い。私の場合は


膀胱鏡検査時・ゼリー状の塗り麻酔あり=痛み5


BCG・麻酔なし=痛み3

こんなところ。


ただ後々の排尿痛は当然ながらBCGのほうが続く。


【常連患者あるある】

BCGが注入された後、去年から外来でお世話になっているSナースがたまたま処置室を通りかかったら「あっダイスさん。久しぶりですね」と声をかけてくださった。

私もすかさず

「あっ、Sナースこんにちは。今日からまたBCGです」と返す。


「ダイスさんもうベテランですね」


「ハハハ」

こんなやりとりだった。Sナースは名札をつけてなくて私のカルテが目の前にあるわけでもない。

お互い顔と名前を覚えている所に私のもここの常連になったのかあというのと名前覚えてもらっててうれしいという気持ちになった。

私にとってSナースは去年の膀胱鏡検査の時に力んでいたところを安心できる声掛けをしてくださったりBCG注入に立ち合われたりお世話になる機会が多いので自然と名前も覚えた。

やはり年単位の通院だと看護師さんも知っている顔が多いほうがありがたい。患者は主治医ばかりじゃなく看護師さんのこともすごく頼っているのです。


【注入→2時間待機】

待ち時間は車内待機。

にわかにコロナやインフルエンザが流行りだしている季節ということもあり16回目にして初めて院内や広場でなく車に戻り時間をつぶすことにした。


メロンパン食べてエネルギー補給


【2時間我慢できた】

前のクール3回目の注入後は1時間経過してから尿意がきてそこから30分の我慢も厳しく1時間20分ぐらいで初回排尿した。膀胱内の炎症があると頻尿も強くなる。

排尿痛は個人差があるので頻尿になればなるほど痛みが増すとも限らないと思う。

今回は膀胱内の状態がよいのもあってか尿意は強くならずにこれた。

注入後最初の1時間は何も飲まずに1時間経過してからスポーツドリンクやお茶を800cc飲んだ。

たくさん飲めば排尿痛が和らぐことを経験から学んでいるためだ。


痛み止めも使ってよいとは思うが私は高熱時の解熱用に温存している。

それでも本当にきつい時はロキソプロフェンを飲み痛み緩和しているので我慢し続ける必要はないと思います。


11時55分に泌尿器科併設トイレで初回排尿。

量は250cc。

痛みはあまりないが最後のほうはBCG特有の出したくても出し切れない感覚があった。

半年ぶりに味わうこの中途半端な感覚。

がん治療真っ最中という気持ちになり今まさに治療中の皆さんと一緒に歩んでいるんだと勝手ながら連帯感を抱きました。



【がん告知から初期段階の心境】

がんを告知された直後にまずくるのが[衝撃]や[動揺]になる。


そして数日経過するうち

[この先自分はどうなってしまうのか?]という不安から[今身体の中にあるがんはどんな状態なんだろ?][顔つきは?大きさは?進行状態は?]ととにかく気になるタイプ。

あるいは[調べたところでマイナスのことが出てきたら余計不安になるし考えないことにしよう]というタイプ。

だいたいそのどちらかのタイプに分かれると思われる。


私は思いっきり前者[気になるタイプ]になり手術までの1ヶ月は相当調べた。

ネット情報は広告収入目当てのやたら興味関心を引きつけるものも氾濫しているのがよく分かった。基本的にこれらの情報動画は除外した。

私が参考にしたのはYouTubeなら【標準治療を推奨する現役医師が解説している動画】、ネット記事なら大学病院やがん専門病院のサイトと標準治療が書かれた医師が参考に使う本、がん治療ガイドラインなど。

ガイドラインは本を簡単にダウンロードできて見てみるとそんなに難しい内容じゃなくてとにかく治療成績・再発率〇%といった臨床データが並び【治療推奨度=A強く推奨】というように患者が見てもわかりやすい内容になっている。


一方で調べすぎないのも大事。1日中検索や閲覧したところで最後に不安が解消されるわけじゃないからだ。

私は仕事している時間はできるだけがんのことは考えないようにした。

あとは美味しいもの食べたり花見したりWBCの侍ジャパンを応援したり。


要は受験や資格試験や職場のスピーチ・プレゼンなどと一緒で綿密な準備は必要だけど息抜きも大事ということになる。


【がんの原因を調べても…】

あれこれ調べまくった私の経験から言い切れるのは「がんは原因を調べたところでたったひとつの結論に到達することは絶対ない!」ことです。


遺伝=自分のがんが近親者からの遺伝性ということは可能性としてはあります。でもがん全体で遺伝性からの発症確率は5〜10%。遺伝する部位として有名な乳がんや卵巣がんや大腸がんにしてもいちばん遺伝しやすい型で50%。

親御さんの立場でお子さんががんになられ「これはがん遺伝子を持つ親だった私のせいだ」と果たして言いきれますでしょうか?断定するならDNA鑑定並みの99%以上は必要でしょう。


じゃあ生活習慣はどうか?

国立がんセンターの情報サイトによれば


喫煙

男:約23.6%

女:約4.0%


飲酒

男女計6%


感染=ヒトパピローマウイルスやピロリ菌などによる発がん確率

男:約18.1%

女:約14.7%


食生活

※細かく言えば塩分過多、添加物過剰摂取、野菜不足、果物不足など

男女計35%


運動不足

男女計0.8%


肥満

男女計0.7%


これらが主ながんの発症因子になります。


【ひとつに絞られなきゃ結論なんて出せない】

自分がなんでがんになったのか?と原因を考えることは有意義です。でも原因を特定する必要はないというかそもそもできないのです。

がんに至った理由はいくつもの要因が合わさったと考えるのが妥当だからです。

原因をひとつだけ決めつけて嘆いたりその推定原因に対する対策のみ考えるのもあまり意味や効果がないでしょう。

それよりは治療に向けてのメンタルと次に起きるかもしれない発がん因子を叩く行為が優先になりましょう。



【いちばん大事なことは】

告知後の1週間は泣いてもふさぎ込んでもあるいは家族や友だちとたくさん食べて飲んで喫煙したって私は全然ありだと思います。

1週間ぐらいハメ外したって10年かけて出来上がったがん細胞がその1週間の行動で急進行へと転じるなんてありえないからです。

そのかわり1週間経過したら冷静に今までを振り返り特に喫煙や過度な飲酒や食生活は【いつ見直すの?今でしょ!】の気持ちが大事。


遠足は家に帰るまでが遠足です。

がん治療は告知されて最初の治療に入る前からがすでに治療スタートです。


最初が肝心とはよく言ったもので私は野菜や果物が大して好きな方でなかったのですが膀胱がんの最初の手術をする半月前から見直したことで今でも全然苦にならず食べられています。

きれいごとだけじゃなく玄米食はどうしても食感がダメで断念しましたが。

がんは告知されるとショックですが治療後を考えると切り傷を治すのと真逆の長期ビジョンで取り組めるので考える時間もたっぷりあります。


患者ご自身、ご家族、親族、友人知人の病院外で行うチームプレーもかなり重要になるので告知後に泣いた後は作戦会議を練っていきましょう!

近所の川沿いウォーキングコース


【ささやかながらマイルストーンクリア】

先月の9月21日で私が2ndTURBTにより膀胱内の肉眼で分かる腫瘍を切除してから丸500日が経過した。

約1年4ヶ月。この間、様々なBCG副作用や術後合併症による尿管狭窄での腎機能低下などあれこれあったが膀胱がんのほうは8月の検査まで無再発を続けられている。


今は普通に仕事をして排尿痛も出ていないが去年1年は人生初といえる経験をいくつもした。


【生き続けられていることに感謝】

がんは個人差がかなりあって一概にマニュアル通りとはならない。


私の腫瘍は単発とはいえ大きさ5cm、手術前の膀胱鏡では膀胱内の半分以上のスペースに腫瘍が広がっていた。

当時はなんの知識もないから画像を見てこの先、生きれるのかどうなのかも考えられなかったしわざと考えないようにしていた。


私の腫瘍は正確には粘膜下層を根っこに5cmの腫瘍が膀胱内にゆらゆら浮いた状態だった。

後になってわかったことだがこれが顔つきのよい膀胱がんの特徴だったので救われた。

70%の膀胱腫瘍はイソギンチャク様といわれ粘膜から膀胱内腔(尿が溜まっている所)にむけて成長していく。

ただ、1年2年放置すると粘膜下層→筋肉層にも成長していき命の危険が出るという。


20%は顔つきの悪い膀胱腫瘍となり粘膜上皮から粘膜下層→筋肉層→漿膜と下へ下へ成長していきイソギンチャク様の形とはならない。

筋肉層への浸潤や筋肉層を飛び越え漿膜まで浸潤した膀胱腫瘍は他臓器転移リスク、さらには命の危険が高まり早めの抗がん剤治療、摘出、代用膀胱としての回腸導管手術あるいは新膀胱手術が必要になる。


がんの顔つきをコントロールすることは難しい。早期発見といっても私にしても8ヶ月受診が遅れたのだから受診後にすぐさま検査をして紹介状を書いてくださった地元の泌尿器クリニック、1年半お世話になっているS総合病院の主治医A先生、医療スタッフの皆さん、精神面を支えてくれた妻、両親、友だち、職場同僚たちには感謝の気持ちしかない。


【BCGは最初の1年を乗り切れれば完走できる】

『膀胱がんに再発はつきもの。BCGで再発しなきゃラッキー』

私はこう考えてBCG治療をスタートした。

なにせBCG治療を施しても膀胱がんガイドライン2019年版では25%〜55%の確率で再発すると書かれていたからだ。

それでも「またあの痛い痛いTURBTをするくらいならなんとかBCG効果に期待したい」という気持ちで肩に力は入れすぎずにチャレンジしてきた。


【半年休薬で体調も膀胱内も好調】

去年はBCGが中2ヶ月で4クールだったので炎症が残った状態で注入注入の時期もあったが2年目の今年は中5ヶ月。

そして10月11月に3回注入して次はまた半年後に3回なので少しずつゴールが見えている気がする。

8月の膀胱鏡検査では私の膀胱内に赤い炎症箇所はなくこれまでとは違った。

これはおしっこしても痛みが出ないわけだ!


【免疫力アップのためにやること】

半年前の記事にしたけどこれらの取り組みは今も続けている。

特に腎機能は症状がでないうちに進むこともあるから採血のクレアチニン値を気にしつつ食生活をちゃんとしなければ。


【食事編】

①毎朝 6時に朝食時間
◎毎日同じメニュー
(米粉パン・牛乳・ヤクルト・温かい紅茶か緑茶)
・米粉パン(腎機能を守る為たんぱく質は0.2g)
・毎朝ヤクルトカロリーハーフ65ml入り1本を飲む。

②出勤前に必ず排便。
牛乳とヤクルト効果で毎日ほぼ飲んでから1〜2時間以内に排便あり

③昼食と夕食は必ず野菜優先のメニュー

④決して脂肪食を禁止とはしない

⑤肉類は鶏と豚こまが基本。

⑥魚もしっかりたべる

⑦果物は2日に1回は必ず食べる

⑧水分は無加糖の飲み物を1日2.5リットル以上毎日続ける。

⑨塩分制限はしない

⑩たばこと酒は全然飲まない

【生活編】
 ①毎朝5時に起床して猫に朝食を出すのがルーティン。

②仕事は上司に都度相談しながら無理のないシフトにしてもらう。

③仕事の日は約6000〜8000歩。休みの日も同じ位歩く

④趣味のスーパー銭湯巡りに岩盤浴を追加。

⑤休日ウォーキングはできるだけ森林や水のある場所を選ぶ。

⑤がん患者会への参加


⑥テレビ離れをして動画に移行


⑦旅行の計画とシュミレーションをする


⑧夫婦で月に2回程度外食へ行く


⑨活字200ページ以上ある本を月に2冊以上読む



【あと半年でBCGは終わる】

妻もあまおう君も元気に過ごせているので月末からもうひと頑張りしてみよう。