【12月16日】

今日は休日。12月とは思えないぐらいに暖かくて横浜の最高気温はまさかの22℃。


年末にむけて仕事の日以外の休日でも通院が2回、友人との忘年会、がん患者会などイベントが立て込んでいるしこんな暖かい日はもう来年の3月までないんじゃないかと思って「壮大な旅」に出ることにしました。


「壮大な旅」といっても時間はほぼ半日だけ、横浜市内の自宅を出て行き先も横浜市内です。

じゃあなぜに「壮大な旅」なのかというと昭和レトロを味わうのと駅に住んでいる地域猫に会いに行くというところが非日常的で壮大なんです。


【さっそく鶴見駅に】

自宅の最寄り駅から相鉄線に乗り通勤客と一緒に横浜駅まで乗ります。

横浜駅から京浜東北線に乗り換えて10分、あっという間に鶴見駅に到着しました。


鶴見駅は、1872年(明治5年)に新橋~横浜間に鉄道が開通した時からある駅です。

正式には初めて運行された翌日開業のため現存する駅の中では5番目に歴史のある駅になるそうです。


そしてこちらが1926年(大正15年)に開業した鶴見線鶴見駅の高架式ホーム。鉄道ができてから54年後の開業とはいえ今から97年前。時間感覚が分からなくなりますね(笑)


むき出しの鉄骨を頑丈に組み合わせたホーム屋根には駅の歴史を感じます。



近代的なビルを背に入線する鶴見線電車。行き止まりの車止めに終着駅の哀愁が垣間見えますね。



【電車は京浜工業地帯の臨海部へ進んでいく】
写真の電車にさっそく乗り込みガタンゴトン揺られながらわずか10分ほどで終着の海芝浦駅に到着です。こちらの駅は1940 年(昭和15年)開業。
運河も海と位置づけるのであれば日本一海に近い駅といえるでしょう。釣りができるなら竿を投げて釣り糸が海面まで2秒で届きます。

「海に近い」のもレアですがもうひとつ海芝浦駅には特徴があり首都圏の駅にあっては珍しい「企業従業員専用駅」となっています。駅前に東芝の工場があるのですが正規改札は東芝の従業員さんしか出入りできません。
一般乗客はどうするかというと準改札があり東芝さんがホームの先に簡易庭園を作られていてその庭園を観賞するという体で準改札をPASMOタッチして抜けていきます。
写真は海芝浦駅の庭園から運河の先の東京湾を眺望。


もちろん庭園を観賞しないまま同じ電車で折り返してもよいのですが準改札で1度PASMOをタッチすることは義務付けられていますのでお忘れなく。

再び電車に乗り海を眺めながらパンをかじります。車内ガラガラのローカル線ならではの風景ですね。


【昭和の詰まった浅野駅】
実はここからが昭和への壮大な旅の本番です。
海芝浦駅から折り返しの鶴見線電車に乗り2つ目の浅野駅で下車。こちらの駅は鶴見線開通時からあるので大正15年に開業しています。つまり100年近い歴史がある駅です。
目につくのはいかにも古そうな柱と屋根。
これは開業当時から形を残したままなのだろうか?
戦争や台風にも耐えてきたのでしょうね。


近くの公園には鳩がたくさん集まっていました。

【猫のいる扇町駅】
浅野駅から再び鶴見線に乗り今度は本線を走り15分後に終点扇町駅到着。草のこちら側で行き止まり。

こちらの駅には地域猫が住んでいるということで会いにきました。
この日は3匹の猫さんと対面できました。
みんなうちのあまおう君に比べると身体は小さめですが駅関係者か地域の方が食事を出しているようで3匹いた猫さんたちはみんな元気そう。人慣れしているようでのんびりと日光浴をされていました。






【閑散とした工場群を後に】

帰りはバスで。土曜のため車内は私以外に誰も乗っていませんでした。




ところが市街地に入ると一転、車内は満員に。

工業地帯から住宅街への変化がすごかったです。


【いきいき生きれる幸せをかみしめる】

今年は膀胱がんに翻弄された1年になりましたが今回の鶴見旅はとても楽しい時間になりました。また猫さんたちに会いに来たいです。