【検査当日の朝7時】
出発は8時半なのでまだ時間がある。このブログを後日作るために今の心境を下書き文書として作っている。検査→即結果判明というあまりにも重要な日のため不安を消すためにせっせとスマホ画面をタップしながら下書き作りをしている。
嫁ともそこまで会話はせず。
私は普段ならこの時間はアマオウと猫じゃらしで遊んだりおいかけっこもするがさすがに今日なでてあげることしかできなかった。
すまんなアマ君。


【検査当日のあさ8時30分】
さあS総合病院に出発。今日は車でなく最寄りのバス停からバスで行く。バス停の待ち時間の10分がすごく長く感じる。嫁との会話はあるがあまり弾まない。私の精神状態を察してくれているのだろう。
バスが到着して乗車。だが意外にも渋滞が発生した。
そこは早めに出発したので途中下車しても間に合うと判断して途中で降りて歩くことに。途中でコンビニに寄りトイレへ寄りお茶を購入。
トイレ頻尿は時間にもよるが水分を多く取るほどに頻回率が高いので出発時は控えめにしていた。
コンビニでトイレをすませれば大丈夫。
バス途中下車の判断も意外と冷静にできた。
検査には落ち着いて臨んでいこう。


【検査当日病院内】
9時30分にS総合病院に到着。予定より30分早く着いた。さっそく受付をすませてCT検査の窓口へ行く。

ここからは付き添いの嫁が待合室で待機となり私一人がCT検査の部屋へ移動する。
さすが総合病院で私の前に5人CT検査を行っていた。
私の順番になりCT検査ルームへ移動。

私は高齢者施設勤務のため過去にCT検査に同行したことは何度かあるが自分が行うのは初めてだ。

今回は造影剤という影がより鮮明になるための注射を打ってからの検査になった。

CTの機械に仰向けに入りあとは自動音声で「息を吸って下さい」「息を止めて下さい」とアナウンスが入り頭上にデジタルで「10・9・8…」と秒がカウントダウンする。そして造影剤が効いてきたのかお腹から膀胱にかけて体内がすごく温かくなってきた。この状態は直前に検査技師の方が説明していたので焦ることはなかった。
検査中はトンネル内にいるような感覚になるが「あーこの撮影で転移や浸潤がわかるんだろうなあ」と思っていた。

午前のCT検査が終わったのが10時30分。

ここからは13時30分にMRI検査、14時に泌尿器科での診察になる。
長い長い待ち時間になった。

【検査当日の10時30分〜13時 病院内】
この待ち時間はなかなか精神的につらかった。
今日は病院内ではスマホを開かず周りのネット情報や友人職場からのLINEチェックもしないと決めていた。今後の治療方針が8割は決まる重要な検査なので少しでもネガティブなものなら見たくないし検査に集中しようという思いからだった。

とはいえ…待ち時間の過ごし方はとても大変。
まずは嫁と混まないうちに昼食をとろうとなり院内コンビニで菓子パン2つを購入。飲食ラウンジで黙食。私は右手に造影剤注射を刺したままなので左手でパンをかじる。水分をたくさんとり尿として出すように言われているので自宅から用意した麦茶や病院で購入した紅茶を沢山飲んだ。
それでもまだ11時。2時間半も待たねばならない。
その後は一般外来の人が利用する待合室で過ごすことになったがなかなか時間が進んでくれない。嫁は院内散策をしたり私は病院の外に出て空気を吸ったり会話もそこまでできないのでそれぞれの待ち時間を送った。
トイレは水分効果なのか近くなり1時間に4回ペースで透明に近い尿が出てくれた。

【検査当日の病院内・午後】
長い長い待ち時間も時計は着実に進んでいよいよ午後13時すぎ。


今日は最終的に手術前に私の腫瘍がどんな状態なのかを確認するための検査だ。

膀胱がんの手術は他臓器への転移が発見されたら切除手術はせずに抗がん剤や放射線での治療法になることが多い。
他臓器転移が認められなければ腫瘍をTURBTという内視鏡切除手術という手術で腫瘍そのものを切除。
切除された腫瘍を病理検査により最終的に転移リスクが高い筋層浸潤かんなのか?転移リスクが低い筋層非浸潤がんなのか?さらには筋層までは到達していないが筋層に限りなく近いところまで来ている高リスク非浸潤性がんなのかが判明し確定診断になる。
そう考えると治療方針は手術後の病理検査でわかるのでは?と思えるが膀胱がんは筋層まで到達していると他臓器転移をしているか一歩手前と考えられて膀胱摘出が標準治療法になる。
一方で筋層まで腫瘍が達していない場合は腫瘍切除で一旦は終了となるがこのがんは再発率が高くて予防のための注射や定期検査を手術後にもしなければならない。
つまり、膀胱がんは「がんとのお付き合い」を余儀なくされる。
再発したら再びTURBT切除手術で腫瘍完全切除を目指すのみ。

どのタイプの腫瘍であろうと「がんとは長年付き合わなきゃならないもの」となってみて初めて分かった。

そんな予後が方向つけされる検査、診察までの時間が少しずつ近づいてきた。

続きは次回にて。


ご拝読ありがとうございます。