【3月11日夜】
嫁に泌尿器クリニックの院長に質問してきたことを報告

前回記事に書いたとおり私は不安を少しでも払拭したくて最初に膀胱腫瘍を発見してくださった地元の泌尿器クリニックに行き院長に失礼を承知であれこれ聞いてきた。

帰宅して少し寝て夕方になり嫁に話した内容や今後私が希望する治療方針を色々と伝えることにした。

リビングに2人が向き合い愛猫アマオウも時々同席みたいになりながら私は泌尿器クリニックの院長に聞いた内容と3月7日のS総合病院での検査結果を受けて分かっている範囲の病状と今の気持ちを伝えた。

【写真は友人が私のために癌封じで有名な宮城県の大満寺を参拝してくれて私に贈ってくれた癌封じ鈴とずんだ餅をアマオウがいたずらしている場面】


私がこの短期間で詰め込んだ知識を聞いていた嫁は話についていけないところもあったろう。それでもちゃんと聞いてくれたのがうれしかった。

そして私はこう伝えた。
「この後の検査や手術、術後の病理検査結果で治療は3つのパターンに分かれるだろう。

ひとつは膀胱温存療法、2つ目は膀胱を摘出して新しく人工膀胱を設置する手術、3つ目は遠隔臓器に転移の場合、この場合は膀胱摘出しても意味がないなら放射線や抗がん剤での化学療法。

3つの治療のどれになるかは腫瘍の深さが浅いか深いかで決まる。他のガンは同じような形をして大きくなるほどに顔つきが悪くなるが膀胱がんはタイプがいくつかある。
表在型という膀胱を囲っている粘膜にとどまっていれば膀胱温存への期待ができる。
粘膜を越えて筋層まで侵入していたら筋層は血管がたくさん走っているので転移リスクが高いかすでに転移が始まっていると考えられて膀胱全摘をするのが根治を目指す標準治療法になる。

私はできれば膀胱温存にこだわりたかった。理由はスーパー銭湯や温泉の湯に浸かるのが好きなので人工膀胱になるとパウチをつけることになり見た目が気になるし実際湯船で尿が漏れたりもありえるらしい。それに今の介護の仕事を続けられるかもわからない。

仮に筋層浸潤していたとして膀胱温存療法に取り組む病院もあるという。当然転移や再発リスクは高いが浸潤性膀胱がんは全摘しても5年生存率は60%以下だ。それなら温存療法にしてもらい運良く転移や再発がないことに賭けたっていいのでは?

私は調べるだけ調べたことでたとえ膀胱を全摘して人工膀胱設置になっても大腸を借りて仮膀胱を作りストマでなく自力で排尿できる方法があることも知った。

だから温存療法後に悪化して最終的に膀胱摘出になっても悲観せずにずっとスーパー銭湯や温泉の趣味を楽しめることを目標にしよう。

また、治療法の中には転移性の場合もある。
私は嫁に「もし転移性の可能性がある場合おれは生きる選択をしていく。ひとちゃんや友達やお世話になっている人たちとまだ一緒に過ごしていきたい。
おれが今いなくなって泣いてくれる人がいるなら生き続けていける方法を取る」
そんな話をした。

あれこれ調べて自分の中では踏ん切りをつけたつもり。

そして話しきったあと嫁は「分かった」と言ってくれた。

ここまではまだ葛藤の段階です


ご拝読ありがとうございます。