ふれ愛観音

 

 


本堂の前に『ふれ愛観音さま』が安置されています。

 

『ふれ愛観音さま』

この観音様は、京都三十三間堂の千体千手観音像を修理し
''最後の仏師''と言われた西村公朝先生が川島さんという全盲の女性と出会った仏縁で
造立された仏様です。

その女性は、作者の生命が彫刻から直接伝わってくる仏像に触ってみたいと思っていたのです。
それまで、お寺にお参りをしても仏像の形が全く想像出来ず、
自分がどんな物を拝んでいるのか分からなかったからです。

しかし、大切な仏像を触らせてくれるお寺など全くありません。

この時、理解を示してくれたのが仏師の西村公朝先生だったのです。

『仏師は観賞用に仏を彫るんじゃない。人々と共に在って初めて仏も生きる。』

そう言って京都仁和寺に川島さんを招待し、

平安初期の国宝 阿弥陀如来の足・手・胸に触れ、
「あたたかい」と言った川島さんのその言葉に心をうたれた西村公朝先生は、

触れる事によって、仏師の息づかいを感じる事が出来るような、

又、苦しむ人を一人でも救いたいと言う思いから掘り上げたのが、

ふれ愛観音さまなのです。

ご参拝の際は、どうぞ西村公朝先生の息づかいや思いを身近に感じる事が

出来るよう優しく触ってみて下さい。

 

ぜひ手で触れて仏を身近に感じていただければと願っています。

 

 

ご真言は『おん、あろりきゃ、そわか