そこはかとなく思ったことを 

そこはかとなく書きつくってみました









 むかしむかしあるところに

おじいさんとおばあさんが住んでいました


ある日のこと

おじいさんは山へ柴刈りに

おばあさんは川へ洗濯に行きました


おじいさんは山へ向かいながら

こんなことを思っていました


「“芝刈り”じゃねえよ!“柴刈り”だよ!

なんで山に入って芝生刈るんだよ!?

山に芝生生えてるところ見たことあるか?

意味わかんねぇわ

山には家で囲炉裏に火を付けるための

“柴”(小さい雑木とかその小枝とか)を

取りに入ってるのに“芝刈り”て…

無知って怖ぇよなぁ」



一方その頃おばあさんは

現在の様に整備されてない

更にはアップダウンのある道を

家から約1km離れた川まで

洗濯物と洗濯板の入った盥を持って

歩いて行きました


さらに

川に着いても今のように

護岸工事等されているわけでもなく

足元の悪い土手を

洗濯物と洗濯板の入った盥を持って

川岸まで降りて行きます


無事川岸に着いて暫く洗濯をしていると

200m川上から何か流れてくるのに

視力の良いおばあさんは気付きました


「はて?あれはなんだろう?」


少し様子を見ていると

それが桃だということがわかりました

その頃には桃は100m近づいて来ています


おばあさんは一切動揺せず

桃を引き上げて家でおじいさんと一緒に食べよう

と思いました


川の流れは

大きな桃が勢いよく流されるくらいの急流ですが

幸い川幅はあまり広くなく

1番深いところでもおばあさんの腰の深さです


おばあさんはなんの躊躇もなく川へ入り

急流に腰まで浸かりながら桃を待ち構えます


桃が近づくにつれて

おばあさんは少し驚きました

桃はおばあさんと同じくらいの大きさです


どんぶらこどんぶらこ


かなりの勢いで桃は流れてきます


おばあさんは気合いを入れ丹田に力を込め

川底をしっかりと踏みしめ

がっちりと桃を受け止めました


どんっ!


勢いよく流れてきた桃を

おばあさんは両腕を大きく広げて受け止めました


川の流れと桃の重さに

おばあさんは

少し流されそうになりましたが

軽くふんばり

よいこらしょっ!

という言葉と同時に桃を頭の上に持ち上げて

ゆっくりと川岸まで戻って行きました


川岸に上がって桃を地面下ろすと

すぐに濡れた着物の水を絞って休む間もなく

左手とお腹で抱えるように

濡れて重くなった洗濯物と洗濯板の入る盥を

右手でおぶるように

川の水を吸った桃を持って

土手を登って約1kmの家路につきました


家に着いたおばあさんは

桃を背に持ったまま片手で盥を置き

そして土間から部屋へと上がりました


四畳半の真ん中に囲炉裏が切ってある部屋

その一角に桃を降ろしたおばあさん

改めて桃を見てみると

なんとおばあさんと同じくらいの大きさでした

おばあさんは140cmくらいです




昔は160cmでも大男と言われる時代もあるそうで

桃太郎の時代背景はわかりませんが

身長140cmは多分普通くらいでしょう

そして

通常の桃を大きさを簡単に調べたところ

直径は約6.4〜9cm

重さは約220〜450g

ということなので

比較対処を9cmで450gとして

140cmだとすると15倍

体積が増えたときの重さの出し方が

全くわからないのでそのまま15倍だとして

450×15=6750ということで約6.7kg

(多分もっと重いだろという気はしてます)

桃太郎の場合は種がなくその部分に

桃太郎が入っていたわけで

6.7kgの桃の種は何キロか?

こちらも軽く調べてみたところ

桃全体の可食部に対しての廃棄率は約15%

ということで

6750×0.15=1012.5ということで

1.012kgが廃棄られる部分というなります

ここには皮も入ってますが

もうめんどくさいので

皮は約400gだとしてすると種は約600g

(絶対もっとあるはず)

6750-600=6150なので

種を除いた桃の重さは約6.1kg

そこに新生児が入ってたわけで

3000gだとして

桃は一気に9.1kgまで重くなります

そんな桃をおばあさんは

流れてくるのを受け止め抱え歩き帰ってます




本当になんて食いでのある桃でしょう

早くじいさんが帰って来ないかのぉ


そこへおじいさんが帰ってきました


「おかえりなさい

柴は刈れましたか?」


「それが全然で頭にきてな

ほれっ

この通り幹を折ってきたわい」


おじいさんも中々の剛の者です


それにしてもさっきから

桃のいい匂いがしてるんじゃが

ばあさん買ってきたのかい?

まぁ多分さっきから見えるそれじゃろうけど


「えぇ

川で洗濯をしてきたら

こんな大きな桃が流れてきましてね

おじいさんと食べようと持ってきたんです」


ということで早速桃を切ることにしましたが

こんな大きな桃は包丁では切れま…

おばあさんが桃の天辺に包丁を当てると

なんと見事に桃が真っ二に!


「ばあさんの包丁捌きは

いつ見ても惚れ惚れするくらい鮮やかだのぉ」


おじいさんが

おばあさんの包丁捌きに感心していると

桃の中から赤ん坊の鳴き声が聞こえました


おじいさんとおばあさんが

桃の中を覗き込むと

なんとそこには男の子の赤ちゃんがいました


2人は何も不思議にも思わず

子供がいない自分たちに子供が出来たと

大層喜びました

そして男の子に桃太郎と名付けました


桃太郎が2人の元にやってきて数日後

おじいさんがふと思い出したように


「そういえばこないだ柴刈りに行ったとき

熊に襲われそうになったんじゃが

おばあさんが持たせてくれたきびだんごを

その熊に食べさせたら

急にワシに擦り寄ってきて

その後はずっと柴刈りを手伝ってくれたんじゃ

やっぱりおばあさんのきびだんごはすごいのぉ」


と言いました


そしてまたある日

鬼が暴れて近くの村が襲われた

という話をおばあさんが聞きました


「鬼にも負けないくらい力が強くて

人間だけでなく動物達の力も借りられる

そんなすごい人はいないもんかねぇ」


おばあさんはため息をつきました









いやいや

おばあさん

貴方が十分鬼と戦えますよ