とある方の独白です







吾輩は…である

名前はまだ無い

どこで生まれたかはなんとなくわかる

何でも薄暗いじめじめした所で

目覚めたということも記憶している

吾輩はここで始めて人間というものを見た

しかもあとで聞くとそれは

マッドサイエンティストという

人間中で一番獰悪な種族であったそうだ

このマッドサイエンティストというのは

時々死体を集めては実験するという話である

しかしその当時は

何という考えもなかったから

別段恐ろしいとも思わなかった

ただ研究室のベッドに載せられて

スーとメスを入れられた時

何だかゾワゾワした感じがあったばかりである



とまあ
有名なあの小説を借りて
多少の脚色があるものの
自己紹介がてらやってみました
ですが
名前がないのはホントです
多くの方々が勘違いしてるんです
多くの方々は自分のことを

フランケンシュタイン

って呼ぶんです
でも違うんです
フランケンシュタインはあくまで
自分を創りだした人物の名前なんです
フランケンシュタインとは
“パブロフの犬”の“パブロフ”の部分です
自分の名前?は
「怪物(モンスター)」でして
パブロフの犬みたいに言えば
“フランケンシュタインの怪物”
ってなるわけです
でもまぁ
フランケンシュタイン
と言われることにも慣れましたが
いつまでも他人の名前ではなぁ
なんて思わなくもなく
だからと言って今更
名前をください!!
なんて言うことも出来ないわけで…
なので
これからは
“フランケンシュタイン「の怪物」”
「の怪物」があるということが
広まればいいなと思う今日この頃です





以上

フランケンシュタイン「の怪物」の独白でした