昔話の浦島太郎

最後の方の
新しい展開と解釈を
適当に考えてみました

って割には文章が長くなってますので
時間を割いてやってもいいよ
という方だけご覧ください

話は
浦島太郎が浜辺に着いた所から
始まります

では
参りましょう



浜辺に着いた浦島太郎は
亀に別れを告げた
亀は海に戻っていく
太郎は亀が消えた海を
しばらく眺めているのだった

ーさて
自分もそろそろ帰ろう

と思うと自分の家があるであろう方向へ
自然と足が向いた

視線を上げ周りを見渡す
すると太郎は違和感を感じた

「ここは…何処だ?」

先程まで亀を見送っていたので
周りに気付かなかったが
そこは太郎が知る浜辺ではなかった

太郎は何が起こったのか
わからなかった

しかしここに留まってても仕方ないので
太郎は不安を抱えながらも
周囲を探索しようと
浜辺の近くの道にでた

すると運よく
こちらに向かってくる人影を
見つける事が出来た
急いで駆け寄って行った太郎だが
近づくにつれ更に不安が大きくなった

向こうからやってきた人影は
今までに見た事がないくらい
背丈が大きかった
髪は金色で目は青く
鼻は長くて肌が白い
着ている服も見た事がない
不思議な格好をしていた

正体は今でいう白人なのだが

「ば…化物っ!」

太郎は恐怖におののき立ち竦んだ
そんな太郎に白人が気付き
声をかけてきた

それだけで太郎は腰が抜け
その場にへたり込む
それでも逃げようと手足を
ばたつかせるのだった

白人が太郎を起こそうと手を伸ばす

ー取って喰われるっ!?

太郎は気力を振り絞り
這って化物から距離を取り
それから何とか立ち上がって
大きな声を上げ
やっとの思いで逃げ出した

白人は逃げる太郎を呆然と
見送るのだった

最初の浜辺に戻ってきた太郎は
どうすれば良いのかわからず
途方に暮れていたが
そういう状況であっても腹は減る
自分は何も食べ物は持っていない
何かないか探そうとしたが

ここは化物がいる恐ろしい所

なのだ
太郎は躊躇ったが
やはり浜辺を見回る事にした
しかしあるのは海から流れ着いた
千切れた海藻や小さな貝や蟹くらいだった

太郎は頭を悩ませた

ーそうだ
龍宮城で乙姫から貰った箱に
何か入ってるかも?

そう思い箱を開けようとしたが

ーん?待てよ?
そういえば乙姫は

この箱は絶対に開けないでください

と言っていたな…
しかし
今は背に腹は代えられない状況だ


太郎は箱に結いてある
紐を解き蓋を開けた
すると…


ボンっ


大きな音と共に白い煙が登った

太郎はまたもや腰を抜かし
その場に尻餅を突いた

そんな太郎に異変が起きた

何と髪はみるみる白髪となり
見た目もだいぶ年をとった様に
老けて見えた

それというのも
見知らぬ土地にいるという不安
化物を見たという恐怖
箱からした大きな音でのショック
乙姫に裏切られたという絶望
龍宮城からの蓄積した疲労

それらが
一気に太郎の心と身体に押し寄せ
蝕んだ結果
太郎は一瞬の内に何十歳も
年を取った様になってしまったのだ

ちなみに
知らない場所に下ろした事や玉手箱は
乙姫のちょっとしたイタズラ心で
見知らぬ外国で困惑する太郎が見たかった
というのと
『絶対に開けないで』と言われれば
開けたくなってしまう心理をつき
箱を開けた時に大きな音と煙で
驚かせよとしただけだったのだ

箱の中にはネタばらしの
手紙も入れてあった

それらを龍宮城にある水晶でみた後で
また太郎を迎えに亀をやり
太郎の住む所に
送り届けようと思っていたのだ

想定しない状況に乙姫も焦り
急いで亀を太郎の元にやり
再び龍宮城に呼び
太郎が快復するまで
面倒をみるのだった

その後太郎は快復したが
激怒した太郎は
多額の慰謝料をもらい
龍宮城を後にすると
自分の家に帰ってすぐ釣竿を捨てた
そして
樵になる決意を固めるのだった



如何だったでしょうか?

適当に考えた割には
何となく纏まったかなと
ほんの少しだけ自画自賛です

本当に
ほんの少しだけですよ(笑)