それではかねてからの予告通り
『たわーおふぇんす!』プロジェクトの最終目標でもあった
(表向きには最近まで話しませんでしたが、
 企画書を書く頃から、Steamは視野に入っていました。
 海外向けの仕様や難易度調整がけっこう入ってますしね。)
 
ただ、かいつまんでもくっそ長くなったので2回に分けます。
実際の手順は
 1・英語に翻訳する
 2・取引のための登録と認定
 3・ゲームをアップロードする
 4・販売用ページに必要なデータをアップする
 5・審査を通過する
 6・リリース前後のユーザー対応
こんな感じですが、今日はその3番目までを。
 
 

1・英語に翻訳する
Steamは日本語版「も」販売されていますが、
英語版がないと出せません。
 
この英語への翻訳は、Steamがやってくれる…

…なんてことはないので、自分達で用意することになります。


STGやACTは、この点は楽なほうです。
RPGなんか翻訳だけで100万円とか普通に超えますからね…。
出資を人に頼らない限り、その出費を趣味で出すのはキツイです。
 
『たわーおふぇんす!』の場合は、
ちょっと申し訳ないなーと思いながら
先に委託させてもらっていた
DL.siteさんの翻訳サービスを利用しました。
翻訳自体は1週間程度ですが、前後の準備も併せると
1ヵ月くらいですね。
金額も含めて詳しくは↓を。
 
 
2・取引のための登録と認定
モノができたら次は登録。
まず「どこよ」ってとこから始まるのですが、
入り口は↓みたいな画面の「Steamwork」というやつです。
そこでまずはサークル登録。
そこで必要になるのは「会社名」と、「会社名の銀行口座」。
…すでにこの辺から、文化の違いを感じます。
 
「大雪戦」なんて名前の口座は作ってなかったので、
そこは本名で通過しました。

(表看板は別の名前を設定できます)

手続き中、確認メールが「英語で」届くので書いてある通りに処理。
 
そしてもう一つ、ゲームの登録です。
これには1作品当たりの登録料が必要になりますが、
額も手続きもコミケへの参加に毛が生えた程度なので
日本の価値観だとラクです。

ただ、国境を越えて使用できるクレジットカードか、
Peypalは使えるようにしておきましょう。
お金は先払いなので、ないと先に進めません。
 
あと、地味に曲者なのが、規約に書かれている
「外部にツールを含めた内部情報を漏らさないでください」
的な一文。

おかげで詰まった時にグーグル先生などを頼っても、
なっかなかモノが出てきませんでした。
宗もこの文章を、さりげに遠まわしに書いてますしね(汗
 

3・ゲームのアップロード
最難関です。
プログラマーか、英語がペラペラかであること推奨、
どちらでもない人は「ダメ元で頑張れ」って感じです
いやマジで。
 
宗は日本語の解説だけではよくわからず、
ページ内にある解説動画(もちろん英語)を見返しつつ、
英語の説明文も読み合わせて、ようやく何とかなりました。
 
ただ、わかってしまえば最低限の手順はシンプルなんです…!
以下、その手順。
 
・サークル専用ページ内の、
 ゲーム毎の専用ページにアクセス。

・そこに「デポ」と呼ばれるゲームデータ置き場を1つ作る。
 
・「ゲームの基本ID」と「デポのID」をメモ。
 たわーおふぇんす!の場合は「671880」と「671881」です。
 (ストアページのアドレスにある番号と同じですね。)
 「パッケージタイトル」の横についている数字は違うので注意。
  (ここで2週間くらい引っかかった)

・次に「SDK」をダウンロード。
 要はゲームデータをSteam用の形に書き換えてUPするための
 ツールです。

・デスクトップではなく「C:」にそのSDKを解凍して、
  tools>ContentBuilderの中にある「run_build.bat」を
  一回起動して、圧縮データの展開や必要データのダウンロード。
  デスクトップ上にSDKを置いてやっても、この処理は失敗します。
 (ここで1ヵ月近く引っかかり、C言語の本を1冊読んだ)
 
・SDK内の「content」フォルダに、
 ゲームデータをフォルダごとそのまま入れる。

・「scripts」フォルダにある
 「app_build_1000.vdf」と「depot_build_1001.vdf」を、
 ビルドの解説動画を見ながら真似して書き換える。
 
・steamcmd.exeを起動。
 ここから↓みたいな画面で、コマンドを使っての作業です。
 プログラマー属性がない方には、この辺から異世界でしょう(汗

・まず、セキュリティブロックを解除します。
 サークルページのログイン時と同じ「登録名」と「パス」で
 アクセスしたら、メールアドレスに解除キーが送られてくるので
 それを入力してブロックを解除。
 (ここで1ヶ月悩んだ。説明動画や本文にはなく、
  「困った時は…」の対処法の1つとして書いてある)
 
・解除に成功したらアクセスできるようになるので、
 解説文にあるコマンドを、
 IDだけ「自分のゲームのID」に書き換えて実行。
 
・「・・・」と表示されたら、あとはアップロード完了まで待つ。
 (たわーおふぇんすは10分くらいでした。)
 
・完了したら、作品ページのデポの中に
 「content」フォルダ内に入れたファイルが
 まるまるアップデートされています。
 
・あとは「一般的なインストール設定」で
 起動用のexeファイルなどを指定すれば完了です。
 
 きちんとできていれば、
 仮のストアページから、ダウンロードとプレイができるように
 なっています。
 
 
・ちなみに、日本語と英語で分ける際は、
 「content」フォルダの中にさらに「〇〇_en」と「〇〇_jp」とか
 フォルダを作って言語の数だけ分け、
 デポも増やしてそっちにアップロードしましょう。
 
 また日本語用であっても、おなじ役割のファイルは、
 英語版と日本語版で同じ名前にしないとダメです。
 もし英語版用に「toweroffence.exe」、
 日本語版の同じファイルに「たわーおふぇんす.exe」などと
 命名してしまうと、日本語版をユーザーがダウンロードした場合に、
 2つのファイルが両方生成されてしまい、エラーの元になります。
 (そこで最後に2週間以上悩んだ。)
 
 
…………。
 
シンプルじゃなくてすんません…。
「意味わからん」という人が大半だと思いますが、大丈夫。
 
俺もわからん。
 
正解パターンを見つけるまで、試行錯誤しただけっすよ、実際。
 
とはいえ相談してくれれば、アドバイスくらいはできると思います。
その場合は規約の都合で表じゃ話づらいので、
ツイッターなどで個人宛にくださいな。
 
 「委託も含めたローカライズを頼めるところ」
 に頼むのが一番いいんじゃないかな、とも思いますけどね・・・。)
 
 
はい、前半は以上になります。
後半は表舞台が主なので、
もうすこしわかりやすく説明できれば、と思います。