はじめに…40代、この時代をどう生きるか。自分に何が大切かを見直す必要がある。これからは、自分のために人生を生きてもいい。


(1)人生でいちばん苦しいのが40代

・後半の人生を決める大切な10年。「40代」で何を意識するのかによって、50代以降が全然違ってくる。

・同じ40代でも、新しいことを生み出せる人と言われたことしかできない人では全然違う。自分で仕事を生み出せる人は50代以降も仕事が続く。

・子育てにおいては、「40代」は子供と一緒にいる最後の10年。嫌がられても、もっと一緒に過ごせばよかった。それが、実際に50代の多くの親が後悔していること。

・自分のための時間もお金もない。そのピークが40代になる。

・40代は一番苦しい時期かもしれないが、この苦しさが一生続く訳ではない。どんなに辛いことでも期限があれば耐えていける。

・忙しくなくなった時、「忙しい頃が懐かしい」という人がたくさんいる。慌ただしくて、息つく暇もない時が、実は幸せな人生の瞬間だったと思うのである。40代は辛いけど、それを楽しんでしまう図太さも必要である。


(2)仕事と家族に人生を奪われない

・仕事や家族にエネルギーを取られて、消耗してはいけない。40代が充実しないと50代以降は抜け殻のようになってしまう。

・40代はこれまで振り返って、自分の人生を整理整頓する時間が必要。何にノーと言い、何にイエスと言うかを決める。

(3)自分のリズムを見つける

仕事で成果を出している人は、その人の仕事のリズムを確立している。リズムを見つけることで、ものごとがうまく回り出すことがよくある。「乗っている」状態になると、何をやってもうまくいく。

(4)家族ともお別れの準備をしておく

・一般的に、40代は両親との別れを体験する年代。別れがいつくるかわからない。生きている間に、ちゃんと実際に本音で話をしておくこと。それができないとずっと思いが残る。

・40代になってからの親との時間は、いつもこれが最後かもしれないと思っておくことが大切。

・40代には子どもとの関係も変わってくる。子どもは12〜13歳になると親離れの時期になる。それまでに親がじょうずに離れてあげることが重要。

・兄弟ともだんだん疎遠になってくる。親が亡くなると、兄弟で集まる機会も減る。親が元気なうちに兄弟で集まる機会を作っておく。

自分が死ぬこともあるということを、今から考えておく。

(5)これからの「下りの人生」に備える

・人生の意味を考えてみる。「人生の意味は?」「どうして生まれてきたのか?」自分の人生の意味は自分で決めていい。

(6)楽しいことしか考えない

・いつ死ぬかわからない。節約とか将来への投資も大事だが、「いまを楽しむ」ことにもフォーカスした方がいい。

・これまで自分がやってこなかったことを極限までリスクをとって、やってみる。

(7)仕事との距離を上手に保つ

・仕事に何を見出すか、考えておく。仕事とどのような距離をとるかで、人生は違ったものになる。

(8)自分のエネルギーの予算配分を考えておく

・毎月、どれだけのお金とエネルギーを使うのかを最初に予算を立てておく。

・自分のためだけにどれだけの時間を使えるのかを冷静に考えておかないと何も残らない。

(9)自分を投資案件として見る

・将来、お金を生み出せるスキルを身につけておく。定年時、すぐに稼ぐ力がある人と貯金や年金しか頼りにできない人では楽しさが全然違う。

・自分が最高に輝くための投資をする。自分の時間、エネルギー、お金を何かに交換していくことが投資。給料が大幅に下がったとしても、新しいスキルが学べるのであれば、給料が減った分を投資したと考えられる。

・時には、莫大な金額を出さなければいけないタイミングがやってくる。そういうものにお金を投資することで、次のレベルにいくことができる。積立貯金の先には、そういうワクワクする未来はない。

(10)保証人になれる親友をもつ

・実際に保証人になりなさいということではない。仮に、「この人に保証人を頼まれたらどうするか」を考えると自分と相手との信頼度というものがわかりやすい。「保証人になれない」というのは、そこまで信頼できる人がいない、ということになる。

(11)応援される人になる

・全力で応援され、全力で応援する関係を何人の人と持てるかが親密な関係を築ける鍵になる。お金を使えということではない。自分ができることを、その人のためにどれだけしてあげられるかということである。

・貸し借りが人間関係を作る。面倒で嫌な部分もあるが、面倒だからこそ関係が深まっていく。そうした面倒なことを自分発でできるかどうかが、人脈を広げる鍵になる。

・応援されている人は、自分もいろんな人を日常的に応援している。人の話を親身になってきいてあげるだけでも相手は感謝の気持ちでいっぱいになる。

・見返りは期待せず、ふだんからいろんな人を助け、応援し、サポートする。それが応援される人への道である。

(12)人間関係の資産を増やし、負債を減らす

・人間関係には、見えない「資産」と「負債」がある。これを考えながら、どのような人たちと付き合っていくかを考える必要がある。

(13)「人生の優先順位」を決める

・人生は、限られた時間、お金、エネルギーをどう使うかにかかっている。この配分を考えなければいけない。

・まずは、いったん「将来どこにいたいのか」というこの1点を決めておこう。ほとんどの人が将来の1歩を踏み出せないのは、「どこにいたいのか」がわかっていないからである。

・目的地がわかっていて、確実にそこへ向かっている人は幸せになれる。途中に困難があったとしても、乗り越えられる。

(14)ひとり旅に出る

・自分ひとりになる時間が40代には必要である。

いったん、頭の中だけでもゼロにして、再スタートを切る。

・ひとりになってみて、自分の「いいところ」や「辛かったこと」を思い出してみる。これまでの経験から、人生の目的を見出せるかもしれない。

そして、今やっていることは自分の人生の目的から離れていることだと認識したり、近いと発見できたりする。40代は人生の目的を知り、その目的を生きる覚悟をする最適の年代である。そういったことを1人でいる時間に向き合ってみる。

(15)過去から幸せの記憶を取り出す

・これまでの過去を整理してみる。自分の強みや、どんなことに恵まれていたか、どんな人に助けてもらったかについて考える。その中に人生の意味を見出すことができるかもしれない。

(16)未来の自分にワクワクする

・自分が向かいたい方向に変更するには、40代が最後のチャンス。つまらない未来からワクワクする未来へシフトする方法を考える。

・何となくでいいので、50代からの人生をイメージしておく。今からでもできること、変えられることがいくらでもある。それを具体的にイメージできれば、実現できる可能性も高くなる。

・50代以降の人生を誰と一緒にいたいのかを考える。それと同様に「誰と一緒に仕事をしたいのか」についても考えることが大事。

・幸せな60代を生きている自分、今の延長線上に生きている平凡な自分、この2人の自分をリアルに想像してみる。選びたい方の自分がわかったら、どうすれば、それを実現できるかを考えるといい。

(17)人生の目的の扉を開ける

・過去の色々なことを思い出して、自分にできることを具体的に考えてみる。その中に人生の目的は隠されている。

・死ぬ時になって後悔しないよう、「これをやらないと死ねない!」と感じることを今のうちに考えておく。

自分にとっての「心が震えること」は何かを考えてみる。これは、自分の「人生の目的」につながっています。人は自分の人生のコアに関わるものに触れると感動する。

・40代では、「人生の目的」の扉を開けていこう。人生の目的の扉はひとつではない。むしろ、いくつもある。それらの扉の一つひとつを開けていこう。それらを開けられないと、人生の目的に触れることはできず、厳しい50代を迎えることになる。

・「人生の目的」を本当の意味で見つけて、自分で理解しよう。それができていないと虚しさだけが残ってしまう。