【令和3年度入試】宗教系学校における大学入試合格実績 | 大納會/大納会

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※「令和3年度入試」とは令和3年4月に入学する大学選抜入試を指します

学校推薦型入試や総合型選抜(旧AO入試)は令和2(2020)年9月~11月頃に実施され、

大学入学共通テスト初年度(2021年1月実施)を経て2021年1~2月にかけて行われた選抜入試を受けた受験生の合格実績です。

合格実績数値は各学校の公式ウェブサイト上に掲載された数値であり、2021年5月12日時点で確認できたものを対象としています。

 

3月末に行われた「おもしろ同人誌バザール@大崎」にてお披露目した最新の大学入試合格実績ですが、今年はコロナの影響等もあったためか、各学校の実績掲載が例年に比べ遅かったように感じられます。

5月の大型連休も終わり、ようやく大方の合格実績が出揃いましたので、過去4ヶ年と比較した動向について述べていきます。

 

令和3年度入試の合格実績が確認できたのは以下の学校です(順不同)

創価、佼成、佼成女子、明法、幸福(那須)、幸福(滋賀)、天理、智辯、智辯和歌山、智辯奈良、金光八尾、MIHO美

 

未掲載の学校は以下の通りです

関西創価、金光大阪

 

※松風塾、修徳、金光藤蔭蔭、三育、富士陽光は定点観測から外しています

 

では、参りましょう。

 

【令和3年度入試概況】

前提知識として令和3年度入試におけるトピックを紹介します。キーワードは以下の3点です。

 

①大学入学共通テスト初年度

②私立大学の定員厳格化による安全志向

③コロナ禍における相対的評価の難化

 

一点目の大学入学共通テストについて。

こちらはセンター試験に代わるテストとして鳴り物入りで導入されましたが、蓋を開けてみればほぼセンター試験を踏襲したものとなりました。

当初は「数学・国語で記述式問題を作成」と言われましたが、採点の難しさ・公平性を保つことができず、導入は見送りになりました(その後正式に廃止が決まりました)。

共通テストの導入は既に5年前には決まっており、当時中学2年生だった学生は「君たちが大学入試をする年はセンター試験がなくなり、共通テストになるんだよ」と言われ続けた世代です。肝心の内容については定まることがなく「記述が多くなる(らしい)」や「日常生活に基づいたリード文から問題が構成されている(らしい)」といった流言飛語ともいえる情報が飛び交い、まさしく「高度な情報戦」という様相を呈していました。

先に述べた「数学・国語の記述問題の見送り」についても正式に決まったのは2019年12月17日の文科省の発表であり、1年前を目前にした決定でした。入試制度についての正式発表としては異例の遅さといえます。高校1年生、もしくはそれ以前から記述式のテストに備えていた受験生にとっては梯子を外されたことになります。

※国立二次対策になるという観点はここでは無視します。あくまで「共通テスト」という観点においてです。

 

二点目の「私立大学の定員厳格化による安全志向について。

これは2016年以降、大学が定員を大幅に超過して入学させた場合は「私立大学等経常費補助金」を交付しないと文科省が定めたものです。

これにより昨今の大学入学者は定員の105%以内を目安に合格者を絞っています。これにより玉突きで補欠合格の繰り上げが出てくるのが常態化しており、2020年度入試においては入学式後に繰り上げ合格通知が出る事例もあり、受験生にとっては気が休まらないシステムになっています。

こうした傾向を受け、受験生の間では「安全に合格をとれる大学を入試日程に組み込もう」という意識が働いています。

 

三点目のコロナ禍における相対的評価の難化について。

これは2020年特有の事例でしたが、未曽有のコロナ危機において三密を避けることを最優先としたため、大手予備校が主催する模試が相次いで中止されました。

秋口には再開するところも出てきましたが、普段その予備校で講義を受けている受講生に限り会場実施が可能であったり、有償・無償問わず自宅での受験のみにしたケースがあったりしました。そのため、例年のような相対的立ち位置を知ることができないまま入試に突入した受験生も少なくありませんでした。

データのない中での進路指導となった為、各学校においても積年の経験に基づいた適切な進路指導ができず、大きく合格実績を減らした学校もありました。一方で大きく実績を伸ばし、躍進した学校もあります。

 

次回はいよいよ各学校の合格実績を見比べていきます。

こうした受験事情を踏まえて考えると、なりゆきで行けば実績は下がる傾向にあります。今年躍進した学校はどこだったのでしょうか。