涸沼川の冠水橋ツーリング ダイジェスト(2/2)。 | 水辺の土木遺産

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水辺の土木遺産、冠水橋や流れ橋、石橋やレンガ樋門など、自転車で見て回りながら、ついでに狛犬なんかも追いかけています。

涸沼川の冠水橋を訪ねてのツーリングの続きになります。

前回のかろうじて冠水橋と呼べそうな橋のすぐ向こうには涸沼前川。

そこを渡されているのが、

 

 

個人宅の木橋。

このお宅、川の反対側には県道に出られる道路が続いていますので、

この橋は手前に置かれている船を利用する際のショートカットルートとしての橋。

立派なお宅だけあってぜいたく品ですが、手前を泳ぐ二羽の白鳥も含めて、

とても良い雰囲気です。

 

余談ながら、この位置から30mくらい後方に移動すると、

対岸には2羽のスワンボートが置かれています。

 

もう少し早く白鳥さんに気が付いたら、

二羽の白鳥と二羽のスワンボートで撮れたのに!

 

この先にもまだ良い橋があるのでは? と、家がなくなる辺りまで、

川沿いの砂利道を走ってみることにします。

 

 

大半は鉄製の橋ですが、

これはこれで、片側だけの割り切った欄干なんか、良いですよね。

 

 

けっこう立派な個人宅の木造橋。

撮影しながら移動していると、自転車なのに、移動速度は優雅に泳ぐ白鳥並み……(とても遅い)。

 

 

さて、この辺りで橋も終わりでしょうか?

欄干はないけれど、明らかに冠水はしない地形の橋ですね。

 

せっかくなので、大洗か那珂湊で、魚でも買っていこうと、

大洗方面に涸沼沿いを移動します。

 

 

こちら、私のチェックからは漏れていた漁港の堤に渡る橋。

 

 

涸沼沿いももう少しで終わりという辺りのキャンプ場。

内陸のそこそこ高い位置に増水時に運ばれてきたらしい枯れた葦や枝がまとめられているのを見ると、

あのバンガローが床上浸水するくらいには涸沼が増水することもあるのでしょう。

 

そうして考えると、先ほどの漁港の橋は、

冠水が想定される地形にある冠水しても構わない構造の橋、

冠水橋に分類しても良いような気がしますが、かなり微妙なラインですね。

 

 

大洗駅前のマンホール。

大洗には震災前には良く自転車で来ていたのですが、長らくご無沙汰気味でした。

いつの間にか、こんな微妙なゆるキャラができていたんですね……。

 

昔は大洗マリンタワーくらいしか観光スポットがなかったために、

マリンタワーのお土産売り場はなかなかに盛況で、

苫小牧~大洗の太平洋フェリーのおかげで白い恋人なんかも売られていたんですが、

今は大洗土産に白い恋人は売られていないようです。残念。

 

お土産売り場は人が多すぎて私には近づく気も起きず、

茨城ローカルファミレスチェーンのメヒコでも……と、思いましたが、

こちらもロビーで待っている人だけで30人は居るのをみたら断念。

結局この日は(この日も)昼飯抜きになりました。

 

 

大洗は古い景色が消えてしまいましたが、

那珂湊は相変わらず、良い感じに古い景色が残っています。

自転車+輪行になるので、干物だけ買ってきたのですが、

魚の干物はともかく、

「たこのミリン干し」という商品は失敗でした。

……どちらかと言えばミリン漬け程度のものなので、

乾いていないから解凍されると大量の水が流れ出し、防水サイドバッグの中が大惨事(T_T)。

 

せっかくなので、少しは神社でも……ということで、

 

 

こちらはふと目についた三峯神社。

茨城県中部から北部にかけては三峯神社は少ないのですが、

狛狼を期待して訪ねてみると、ばっちり狼さんがありました。

(三峯神社の神使は狼です)

 

分かりづらいかもしれませんが、半ばから立ち上がった舌が面白い。

 

 

こちらは津神社(変額や地図では津神社ですが、天水桶を見ると正しくは津口神社と思われます)。

これもまた、関東では珍しいタイプの狛犬ですね。

 

姿勢もそうですが、

三峯神社の狼さんではおなじみのあばらが浮き上がった腹回りを思わせる、

あばらの浮き上がった体つきがまた興味深いところです。

 

 

余談ながら、津口神社の鳥居の左右には二基ずつの台座だけになった遺物が……。

恐らく、上物は東日本震災で脱落して砕けてしまったのではないでしょうか。

 

余談ながら、この後で一つ立ち寄ろうとした神社は、

GoogleMapsさんの地図のミスと思われ、地図の場所に神社がありませんでした(^^;)

GoogleMapsの地図にはたまにこういうミスがあるんですよね。

 

あとは勝田から帰るだけ、なのですが、

地図を見ると谷あいになった小川の様子が気になります。

 

 

航空写真地図上は橋に見えたものを訪ねてみると、

冠水橋と呼ぶには微妙な冠水する橋。

 

 

こちらもいちおう冠水橋。

 

 

ここだけ立派な金属製。

左上に見える駐車場から舗装道路が谷に降りていた痕跡が見られるため、

かつてはここを舗装道路が通っていたか、あるいはここを整備する工事車両用の橋?

対岸に流木が立ち上がっていますが、私の首ほどの高さに枯れ草が引っかかっています。

 

幅3mで深さ15cmほどの小さな川ですが、

増水時にはこの谷あいの遊水地が殆ど全面浸水するのかも……。

 

わざわざこうして人に紹介するほどの橋ではないのですが、

個人的には、こういう小さい冠水地形の橋も割と好きなのです。

 

 

ここだけはかなり上流に離れた位置で、

綺麗に整備された親水公園内の橋。

 

一応、ここも、冠水することはありそうな気がします。

向かって左手の橋の付け根も普通に洗堀跡がみられますし。

 

そうして勝田から常磐線で帰宅しました。

昔は常磐線と言えば勝田行の電車があったように思うのですが、

いまは勝田どまりはあまりないのでしょうか? 勝田から水戸の1駅だけの列車が走り、

水戸からの上野行きで帰宅しました。

 

涸沼川の冠水橋シリーズは、久慈川水系の橋の後に紹介予定です。