キャンプ場いちはらクオードの森の中を走る林道の素掘り隧道を見に行ったところ、
直前の落車で足が酷い状態だったのに、川廻しの隧道を見つけてしまいました。
左上が林道の隧道で、多くの人はこちらしか気づかないでしょう。
ですが、その右下にも隧道があります。
私が気づけたのは、
あれ? 横に沢がある……で、目の前には岩盤、そして場所は千葉。
……これは当然あれだよね、という、状況からの気づきです。
房総の富津岬より南の辺りの林道では、しばしばこうした眼鏡隧道が見られるので、
林道わきに川があったら、注意して眺めてみてください。
なお、昨日までの隧道と同じ位置にあるため、場所もそのまま。
さて、中に入ってみるとしましょう。
なお、私のツーリング時の足元は、
確実に水に突っこむ場合や雨の日には長靴、足元に注意する必要がある場所を歩く場合はトレッキングのミドルカット、
そして、大抵の場合はつま先は守りつつ、いざとなったら水に突っこむこともできるようにKEENのスポーツサンダルです。
ケガのせいであしを引きずりつつ、
まぁ、水に落ちても仕方がないくらいのつjもりで、石の上を移動。
入ってみると……いきなり予想外の光景です。
トンネルは正面を途中まで掘ったところで、左に分岐しているのです(^^;)
しかもこれ、わかるでしょうか?
見ていただきたいのは奥の分岐ではなく、画面中央の凹みなのですが、
向かい合った壁面や、川床の石にまで、同じくらいの厚みの凹みが付けられています。
ただし、完全に閉塞させるようなゲートではなさそうです。
水を貯める堰としてのゲートだったのであれば、
以前はこの壁面と足元の石の間にも、適当なサイズの石を噛ませていたのでしょう。
あるいは、房総の山は土の厚みが薄くて、雨が降るとすべてが谷間を埋め尽くすような流れ方をするため、
元はいちはらクオードの森の受付や炊事場の辺りには農地があって、
普段は水を引くための川廻しであり、大雨の際には農地がダメになるような濁流になるから、
それを防ぐために、無理矢理なゲートで水流の太さを調整していたものかも知れません。
ともあれ、左に曲がった先はというと、
直角ではなく、軽く左斜め前方に向かうような角度で岩盤を抜けています。
つまり、
隧道に向かって右下から入り込んだ隧道は、
向こう側でも隧道に向かって右下から抜けてくる(木の枝に覆い隠された辺りから出てくる)わけですね。
正面に向かおうとして埋まってたり、
直角に近い角度で曲がっていたり、
挙句の果てには坑内ゲート構造まであったりと、小さいながらも見る場所の多い川廻しの隧道でした。
う~ん、房総クオリティ。
ただ、足が痛くて、数メートルでも水の中を歩くのは厳しかったもので、
この日は水には入らずに、ここまでで終了です。
次回訪ねる機会があれば、今度は長靴で向こう側に抜けてみたいものです。