2019年9月の夏休みを利用した7泊8日の宮崎潜水橋巡り自転車ツーリング六日目、
昼過ぎに訪ねた潜水橋の長原橋の続きで、この橋の見どころなど。
長原橋を北から眺めると、この通りに手前の1径間だけは路面が綺麗です。
と、いうのも、この部分には傾斜が付いていて、泥水が2径間目以降に溜まるから。
分かるでしょうか?
1径間だけ傾斜の付いた潜水橋は、探せば他にもあるでしょうけど、
その1径間の厚みが奥と手前で違っているのは、ここだけかも知れません(笑)。
この左端ですね。
その影響でしょうが、橋の袂はこんな具合。
もとは普通に一定の厚みで水平の設計で、そこを目指して路面を造ったようですが、
その上に、1段高い現在の路面が置かれているように見えます。
ですが、アスファルトの品質を見るに、
新旧の路面は同じ時期に造られたように見えるし、
橋の桁は汚れ具合などを見るに、同じ時期にまとめて置かれた後は、
幸いにも桁の流出などが発生していないように見える為、
どんな経緯でこうなったのか? なかなかに興味深いところです。
興味深いだけで、
詳しく調べても経緯が分かるかどうかは微妙だし、
そこまで調べるつもりはないのですが、経緯を想像するのは楽しいものです。
おまけでここにあった錆錆の看板。
この地区での呼び方が、おそらく竣工時期から潜水橋だったことは伝えてくれる、
(沈下橋、潜水橋、冠水橋、沈没橋、潜り橋、潜没橋、地域によって呼び方はまちまち)
なかなか貴重な生き証人です。
さて、来た道を戻りまして、
川の右岸=南側では、河原から橋の様子を眺められます。
こちらが橋の横から見た全体像。
こうしてみるとそうは見えないかも知れませんが、桁の厚みはかなりのもの。
なにしろ橋脚の数が四国の沈下橋と比べると少ないことから分かる通り、
1径間が長くなれば、それだけの強度が必要になります。
強度を出せばコンクリートの厚みも増すわけで、
コストはかかるけれど、ちょっとやそっとの流木の激突には負けません。
ですが、潜水橋の利点は簡易な橋であるという点にあるわけで、
コストとのバランスが難しいですね。
最後に360°カメラの写真など。
橋の右岸=南側から順に。
橋の半ばから。
橋の左岸=北側から。
続いて右岸=南側の橋台裏側。
こうしてみると、コンクリートの四角柱を横に並べた構造なのが良く分かります。
厚みを考えると、縦にも2段になっているのかも知れません。
橋の途中から。
そして右岸=南側の橋台付近。
こちらは橋の裏側が写っていませんが、
撮影ミスというよりは、橋の厚みの所為で届かなかったのでしょう。
続いて河川敷から。
もう少し近づいた辺りから。
長原橋、地味ですが、よくよく見ると面白い潜水橋でした。
つづいては、ここからすぐ上流にある潜水橋です。