岐阜県岐阜市一日市場 伊自良川 新田橋。 | 水辺の土木遺産

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水辺の土木遺産、冠水橋や流れ橋、石橋やレンガ樋門など、自転車で見て回りながら、ついでに狛犬なんかも追いかけています。

2本続いた歩道付きもぐり橋から、伊自良川沿いを3kmほど下流に向かうと次のもぐり橋。

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橋が跨ぐのは伊自良川ですが、その向こうには根尾川があって、川の出合いに当たる場所です。

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下流に大きく回り込んで、緩やかな傾斜で川に向かって下ります。

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その向こうにあるのが今回のもぐり橋。

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上から見下ろしたときにはもっと幅に余裕があるように見えましたが、

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幅の1.8mというのは、ちょうど自転車一台分で、普通乗用車には厳しい幅員ですが、
耐荷重は3.6tと、かなり余裕のあるものです。

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念のためにと側面をのぞき込むと、
今度は橋名を大きく刻んだブロンズの銘板。
一応、四隅をのぞき込んだつもりですが、銘板はこの一枚きりでした。

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橋の上はこの通り。
H鋼の桁の上にコンクリートスラブを並べてボルト止めにした後、ボルト穴はコンクリートで埋めたもの。

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こちらが橋の上流方向。
抜水橋の県道56号線が2本の河川を跨ぎます。

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そしてこちらは向かって下流。

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そうしてこちらは対岸からの振り返り。
お分かりいただけるでしょうか? 郵便配達のカブが橋を渡り切って右に曲がっていくところ。
あのカブはどこから来たのか? というと、この道は一応、そのまま対岸方向につながっているので、
そちらから来たのでしょう。

と、ここで畑で働いていた方に話しかけられましたが、
何しに来たのかと問われて、もぐり橋を見たくて千葉から来たのだと答えると、
「こないだの大雨(西日本豪雨)の時は見たかい?」
「いえ、地元にはこういう橋がないので、沈んでるところはなかなか見られないんですよね」
「ここなんかも一面川になってて、そりゃもう凄かったんだから! 勿体ないことしたなぁ」
それは確かに、冠水橋を追いかける趣味人としては、本当に見てみたかった……。

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最後にこれが橋の下の様子。
ここは橋の上下の年代が一致する雰囲気で、
コンクリートパイルではなく、金属製橋脚の上にH鋼、その上にコンクリートスラブの橋板という構造。
一つ手前の橋もそうでしたが、この構造、この規格なら、H鋼はコンクリートで覆うのが最近の主流ですが、
H鋼がむき出しになっているのは、もしかするとコンクリートスラブが破損したときに、
そこだけで交換が可能なように、わざとむき出しにしているのかもしれません。