僕が靴屋を継いだわけ | 蒲郡で靴屋の3代目をやっている大丸靴店、大桑正弘のブログ

蒲郡で靴屋の3代目をやっている大丸靴店、大桑正弘のブログ

49歳の靴屋の3代目です。
靴屋の日常から仕事のことなどをブログにしてます。

こんにちは蒲郡市と豊川市で婦人靴を中心にお店をやっているシューズ&バック大丸の大桑です

おかげさまで僕の両親は今でも現役で、靴屋をやってくれています

僕は家業を継いで靴屋になりました

だから生まれた時から48年間ずっと靴屋です 笑

子供の頃はよく"大丸カーテン"(地元で有名なカーテン屋さん)とからかわれました(笑)

今日は、感謝を込めて両親のことを書きたいと思います

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去年の秋、大阪の息子の大学に妻と義理の両親と6人でドライブしてきたときの写真
調子に乗った父が何10年ぶりかに肩を組もうとするもんですから、笑いながら母に怒られてます
今では母の方が強いです(^_^)

今の僕があるのも両親のおかげだと思っています

社長である父は2代目になります

父は当然のように祖父の後を継いで、中学を卒業すると名古屋の靴メーカーさんへ靴を製造する修行にきました
(当時は靴をセミオーダーで作っていた)

あまり自分の気持ちを語らない、もの静かな性格です

僕も少し似てるかもしれません…

なんとなく僕が思っている事ですが、僕の祖母は父からすると血のつながらないふたりめの母親で、そんな祖母に遠慮して言いたいことを言わなかったんじゃないかなぁと思います(僕にはとっても優しい祖母でした)

優秀なのもありますが、叔父は明治大学を卒業しています

いろんなことがあって中学を卒業して、家から出て修行に行ったんだと思います

祖父がいい格好強いの遊び人だったため、結構な借金を作っていたみたいです(僕ら孫には優しかったですが)

僕が子供の頃、商品を仕入れた代金を問屋さんに払うことができず、祖母が問屋のセールさんに「もうちょっとだけ待って」と頼んでいたのを思い出します

母の実家にも頼み事に行ったらしいです

お金のことで父は相当苦労したんだと思います

だからお金にはシビアです

がむしゃらに働いて借金を返したんだと思います

明け方に起きて、車に大量の靴を積み、工場や病院の軒先で靴を販売していました

当時はまだまだ皆さん靴をたくさん持ってなくて、持っていけば持って行くほど売れたそうです

ある時働きすぎてぎっくり腰になり、心配した母が「このまま"外売り"をしていたら体が壊れちゃう」ということで、商品を持ち運ばなくてもいいように、今の田原市のショッピングセンターにテナントとして出店したのでした

僕も小学生の頃、父に連れられて手伝いに行っていたのを思い出します
父がトイレに行ってる間、1人で店番をしているとお客さんが来ます
今では考えられないですが、小学生が靴を売っていました
当時は優しいお客さんで、いい時代だったなぁと思います

その後今の一宮店(豊川市)、新城店(今はもうないです)そして、4店舗目の豊川店を出店するとき父に言われました
「お前が後を継ぐならもう1つ店を増やす、どうだ?」

僕は深く考えず「いいよ」と答えたのでした

それが僕が靴屋の継いだわけです

結構そんな方も多くありませんか?


☑️父から学んだこと
借金はするな、お金を大切に使え

頭が良くないんだったら、体でかせげ

真面目にコツコツやっていれば、いつかチャンスが訪れる

父がよく言ってました

「もし私が頭がよかったら、儲かったお金で次々と出店して、そこそこお店を増やせていたかもしれない。
でも無理をしなかったから会社が残ってるのかもしれない」と言ってました

直感で身の丈に合った商売もしていたんだと思います



母のことも書きますね

正直言って母には頭が上がらないです

今現在でも応援してもらってる部分が多いです

とにかく自分のことより人のことを考える人です

僕たちの母親であり、妻であり、嫁でありそして靴屋の奥さんでもありました

年中無休で朝早くから、夜中まで家事に仕事に大忙しでした

それで文句の1つも言わず

本当に凄い人です

母がサポートしたから、今のお店があると思います

そんな両親も70を過ぎました



☑️時代が変わってきている

父や母が成功してきた時代とは、今明らかに時代が変わっていると思います

靴的に言えば、下駄箱の中には靴がいっぱい

お正月にも営業してるお店がいっぱい

24時間ネットで注文できたり

物を買うことより、いろんなことを体験して楽しむことの方が価値があります


☑️遊ばざる者働くべからず
遊びながら楽しい経験をして、買う人の気持ちが分からなければ、商売はうまくいきません

だって買う人の心理がわからないわけですから

真面目にコツコツやっていればと言うのも今の時代には当てはまりません

明るいところに人が集まるのと同じように、楽しい所に人が集まります

楽しんでる人は楽しみ方を知っていて、その周りには楽しい人が集まります

僕も仕事を楽しい方向に持ってきたいと思います

近々両親も引退を迎えると思います

今度は妻と協力して10年20年とお客様に愛される仕事をしていきたいと思います


シューズ&バッグ大丸蒲郡店
店長 大桑
蒲郡市八百富町7-34
(サンヨネ蒲郡店内)
蒲郡駅から東に徒歩10分
0533-68-0186
am 10時からpm7(日曜9時30分から)
年中無休