藤堂志津子さんの本は、
言ってみれば、
例えば、婦人公論の、読者の人生相談を
読んでいるような、とても身近なことだけど、
なかなかそこまでは覗けない他所の家庭の問題や
夫婦の問題など、のぞいているような、
とても面白くて、30年ほど前、
ハマってしまうと、次々と、図書館の棚
全て読み尽くしてしまうほどでした!
この「夫の息子」の主人公、三千花
32歳長身で色白、真っ黒なストレートヘアー
まるでモデルか?というほどの美人✌️
8年間の不倫の末、有名な建築家である47歳の
夫、今福と
結婚してまだ一年。略奪婚
札幌の交通の便のよい都心の2LDKに夫と
暮らし、実の叔母の経営するホテルの中の
おしゃれ小物や雑貨を、扱う店で、ほどほどに働いている。
夫は、地位も名声もあり、経済力もあり、
、友達たちからは、羨望の眼差しで
見られ、今の自分の状況には、満足はしている。
ただ、夫が、前の家庭に払う養育費や、夫の息子
2人への教育費の多さ!には、仕方ないとはいえ、
かなりうんざりしている。夫は人気建築家で、
仕事はひきりなしにはいり、忙しく働いているけど、そのお金も、右から左へというように
前の家庭に流れていく。
そしてふたりの息子が、医科大に入った今では、
三千花の給料さえ生活費に当てるようになってきている。夫は、何よりふたりの息子が自慢で大事で、
息子のことだけは、三千花が口を出すことは絶対に許してくれない。
だけれど、8年もの間の不倫で、周り中の反対を
押し切り、やっとたどり着いた結婚なのだから、
誰にも愚痴もいえない
昔の友達との飲み会で知り合った、
独身主義の気楽な面白い30代の男性と、
つい、そういうことになり、そんな浮気で、
いろいろの不満を解消していたのだけれど、
当然そううまくいく訳もなく、
すぐに夫に知られてしまって💦
そしてすぐその浮気は解消!別れようとしたのだけれど、その気楽な関係と思っていた男性は、豹変😱
ストーカーまがいのことまで、されるようになり
三千花は、叔母の会社の若い社員で、まるで子犬のように
三千花の後をついて周り、なついている男の子を
ボディガードとして、連れて歩くようになった。
そんなある日、お得意様の老婦人から、
50代の会社経営者の男性関本を紹介される。
女性社員たちへのホワイトデーのお返しを、
選んで欲しいとのこと。
その男性は、三千花のセンスを、とても
褒めて喜び、食事なども誘われるようになる。
が、さすが50代で、とても落ち着いていて、
そういう変なそぶりも全くみせず、
三千花は、すっかり安心して信頼してしまう。
関本は5年前に妻を
乳がんで亡くしたらしい。
すっかり関本を信用している三千花は、
今の状態のこと、夫への不満や、
ちょっとした浮気がバレてしまったことやを
話してしまう。
関本は、しばらくお互いが冷静になる為にも、
別居してはどうか?とその別居用の部屋まで
用意してくれる。
流石にそこまでしてくれるとあまりにも都合がよすぎて何かあるのでは?と読んでいる方も
疑うのだけど…。🤨
そして、ここから最後に向かってはお話は、エッ!と驚く
ことばかりが続いていくのだけど、
最後の、そうなのか!だけを残し
ネタバレしていきます😜ごめんなさい🙏
そんなふうに夫とすれ違っている間に、
夫には、また若い愛人ができたここともあり、
三千花はもう別居するしかないのかと考えて
関本にそう話すのだが、
その時関本がおもむろに話し出したことは😭😱
5年前に亡くなった関本の妻は、乳がんで、
医者からも乳房の全摘を勧められたけれど、
本人は、それを絶対イヤだと言い張った。
それは、彼女にはその頃恋人がいて、
その恋人のため、どうしても乳房を失いたくない、と言い張ったからだと言う。
そしてその恋人というのは、三千花の今の夫、
今福だった!
命と引き換えても、その人のために乳房を
失いたくなかった恋人今福は、彼女だけではなく、
三千花とも不倫中だったのだ!そして結局結婚している!
妻が亡くなった後で、そんなことを知った関本は
復讐をしようと考えた。
ふたりの幸せを壊してやろうと思っていた、
と関本に打ち明けられ、三千花は、ショックのあまりあちこちで
ベロベロに酔っ払い、ボディガードで付き添ってくれていた若い社員とついなりゆきで寝てしまう。
その後、冷静になった三千花は、夫とも冷静に話し合い、自分の勝手さも反省し、夫も、今回は、
一応自分の非もあるとみとめ、
夫婦はやっとしばらくの間穏やかな日をすごしていた。そして、三千花は、なんと、妊娠していることに気づいた!。三千花は、ただ嬉しかった!
これで夫があれほど大事にする息子、子供が
私にも持てる!
喜びいさんで報告した三千花だけど、夫は、
その子は、堕してくれ、という。
どうして?と問い詰める三千花に
夫は、前の妻と離婚する時、まえの妻のただひとつの条件でパイプカットをしている、と
打ち明けた😭
さあ、その後どうなったのかは、
書くのはやめておきます。が、
藤堂志津子さんの本でいつも思うのは、
ドロドロとしたお話しの最期は、
いつも女性の強さ、明るさ、爽やかさが
感じられるような最期になっていることです。
それでまたリセットされて、また次の本を
読んでみよう!となるのです。
藤堂志津子さんの本は、古本でたくさん安く売られています。題名がちょっと過激なものもあるので、
カバーをかけて、通勤時間や、気楽な待ち時間に
読む本にはちょうど良いかもしれません。
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