湊かなえさんは、「告白」以来
何冊も読んできました
この本もたぶん再読です
だけど、すっかり忘れていて、
読み始めてから、
ああ読んだことあるな、と思いましたが
再読でも、充分、引き込まれて
読みました
私の中では、
今まで読んだ湊かなえさんの中では
一番読み応えがあるかな、と思います
10歳の章子は、
大好きな父を病気で亡くし、
母と2人暮らしですが、
その母は、もうずっと
心の病気を抱えていてほとんど
寝たきりの状態です
周りの人に助けられて
何とか暮らしている章子に
ある日、20年後の未来の自分から
手紙が届きます！
その未来の自分にあてて
章子は自分も手紙を書き、
手紙という形で
章子のそれからの5年が語られます
全く存在を知らなかった
父の母親、つまり祖母が出てきて
章子を引き取りたい、と言ったり
学校では、様々な虐め嫌がらせにあい
ひきこもりになったり、
母親は、病気が少し良くなると、
新しいパートナーができて、
その人と3人で
一緒に暮らすことになったり、
章子の5年間のお話
そして後半は
章子の周りの人の
３つのエピソードが続きます
章子の同級生の亜里沙のエピソード
亜里沙は
父親からDVを受けていて、
自分も学校にあまり行けてないけど、
章子への虐めや嫌がらせをする子と
敢然と戦ってくれて
章子を
ひきこもりから引き出してくれる
それからはふたり支えあっている
元担任の篠宮先生のエピソード
唯一、章子と亜里沙の
家庭の事情を気にかけてくれた先生
その篠宮先生も、
子供の頃に、、両親から捨てられ
祖母に育てられた
まだ、大学に入ったばかりで
祖母が亡くなり、
突然現れた母親に、
祖母が残してくれた全財産を
取り上げられてしまう
学費に困った篠宮先生が
その時したバイトを(AVビデオの出演)
父兄に告発されて、
先生を続けられなくなった
病床の章子の父を見舞ったことがある
そして
高校生の頃の父親のエピソード
同級生の妹の
まだ中学生だった母と知り合い
惹かれていく父
だけど、母は、その頃から、
父親から性的虐待を受けていて
精神を病み、ひきこもり状態だった
そして友達(母の兄)に仕組まれた事件に
巻き込まれていく父
その事件の真相
それぞれを主語にしたエピソード３章
子供たちの貧困や
子供たちへのDV
章子、亜里沙、そして
まだ学生の頃の篠宮先生
高校生だった父も
中学生だった母も、
まだまだ
そこから逃れる方法、正当な手段、
抵抗する力を、持たない子供だった
まだみんな
夢の国ドリームランドに憧れて、
いつか行きたいと思っているような
子供だった
誰もが、
間違った方に進んでしまった
この3章のお話しは、
章子の章で起きたいろいろな出来事が、
あーそういうことか！と
辻褄があってきたり、
父と母の出会い
母の心の病いの原因
未来からの手紙も、
それまでの何もかもが、だんだんと
あきらかになる３章です
それはとても辛い重いお話しですが、
何もかもの納得感があって
ストーリーが繋がっていきます
歯車がカチッカチッとあっていくようで
とても面白かった
湊かなえさんは、
イヤミス作家と言われていますが、
これは少し違います
最後のページ
もう追い詰められてしまった
章子と亜里沙が、
夢の国、ドリームランドの入口の前で
ここでこの中に逃げるのではなく、
助けを求めよう！
「助けてください！」と叫んでみよう！
と決める場面
こんなにたくさんの人がいるんだから、
と、初めて周りの人を見る、信じる場面
どうぞ誰か
ふたりの言葉を、話しを
聞いてくれますように！
きっと誰かは助けてくれる！
そう思えるような
とても力強い希望の見える
最後のページでした！
これほどのインパクトのあるお話しを、
一度は読んでいるはずなのに
ほぼ覚えていなかったことは驚きです
ブログを書くようになってから
読んだ本は、忘れなくなりました
そして、このブログで、
皆さんのいろんな本の感想を
読みますが、
感じ方はやはり千差万別なんだなぁ！
と、とても面白く思っています
私が面白い！感動した！と思う本を、
誰もがそう思う訳ではない、
ということ、
当たり前だけど😅
芥川賞だって、(芥川賞だから？)
どうしてこれが？と
分からんなぁ、と
思うものが多いですもんね
本の読み方、感じ方は、
人それぞれなんだなぁ、と
改めて思っています😎
このところ１ヶ月くらいの休日の昼食
(夕食は写真を撮る余裕が何故かない💦)
あまりに同じでちょっと笑えました
ホントはもうひとつ、
塩さばバージョンもあります😅
で、今日は、
かなり変えてみました🤪
ちなみに、ナポリタンに入れた
ウインナーは、私が買った
スーパーのプライベートブランド😉
シチューは、また娘が残してた
シャウエッセンを入れました😎
だけど、どちらも、を全部は、
食べきれなかったワ💦
