染井為人さん、2冊目です。
最初に読んだ、「悪い夏」が、
登場人物、誰も彼も、
どいつもこいつも🤣が、クズで😝
救いようのないお話しだったので、💦
何となく、敬遠気味だったのですが、
複数のブロガーさんの
この本の紹介を読み、
印象が、かなり違ったので😄
予約してみました。
確かに、「悪い夏」とは、
かなり違って、
ミステリー要素が、高く、
最後まで、展開が分からず、
一気に読み進めました。
事件の始まりは、
高齢ドライバーが、
コンビニの駐車場で、
アクセルとブレーキを踏み間違えて、
コンビニに突っ込み、
店長の若い男性が死亡した、
というもの。
この事実だけ見れば、
何となく、よく聞くような、
どこにでもあり得る事件です。
高齢者の車の運転については、
このブログでも、最近、しばしば、
話題になっていますし、
今日もまた、高齢ドライバーによる
事故のニュースが流れています。
その事故を取材に 訪れた、
フリーライターの俊藤は、
高齢者の運転の問題について
取材をする予定だったのだけど、
この加害者の老人の住む村の
特殊な閉鎖性や、村人たちの密着度に、
何か奇異なものを感じ、
また亡くなったコンビニの店長にも、
非常に胡散臭いところもあって、
別の方面からも、
この事故を調べて回ることにします。
田舎の小さな村。
バスもなく、交通手段は車だけ。
他の地区の者からは、
「鎖国してる」と言われるほど、
閉鎖的で、
住人は、みんな、親族のように
結束していて、仲が良い。
そして、誰もが、
事故の加害者の老人は、
認知症だった、と口を揃えて言う。
被害者のコンビニ店長は、
誰に尋ねても、評判は悪く、
「天罰だ」という人もあるほど。
コンビニのオーナーは、彼の父親で、
その父親も非常に評判は悪い。
これで、この事故が、
認知症の老人が起こした不慮の事故で、
コンビニ店長は、運悪く、
その事故に巻き込まれた、
ということになれば、
何も事件性のない、
ただの不幸な事故で済むのだけど…。
フリーライターの俊藤は、
コンビニの防犯カメラを、
時間をさかのぼって観ていき、
コンビニ店長の過去を
年月をさかのぼって調べ、
村の住人たちのつながりの歴史を
知っていくことで、
これは、ただの事故ではない、
ということを確信します。
俊藤の、
もしかしたら?という疑いが、
次々と、繋がっていって、
真実が浮かび上がってくるところは、
読んでいても、とても複雑な心境です。
もう、これ以上、あきらかにしない方が、
と、思ったりして…😰
染井為人さん、2冊目、
いろいろ考えさせられるお話しでしたが、
読後感は、「悪い夏」とは、全く違って、
爽やかなものでした。
お話しの所々に挟まれる、
俊藤の、元妻や、娘、との会話だけが、
他の内容と比べて、
あまりに軽くて、浮き上がっていて、
違和感があったのですが、
その元妻との会話で物語が終わっていて、
だからこその読後の爽やかさか?
とも🤪
それにしても、
このお話しの前半のテーマでもある、
高齢者の運転の問題は、
なかなか大変な問題です。
特に、他に交通手段のない、
田舎の一人暮らしの老人の場合は、
深刻です。
私の母の場合も
そういう環境だったので、
88歳まで車を運転していました。
私達子供などの
もう返納した方が🤨という圧力を
感じていたのでしょう、
88歳で免許は返納しましたが、
そのかわり、一気に老け込みました。
自分で、自由には、どこへも、
行けなくなるのですから。
病院も、スーパーも、郵便局さえ😱
母が、あまりにも
弱ってしまったように見えて、
免許が更新できる間は、
運転させておいたら良かった、
と思ったほどです。
この本にもありましたが、
運転免許の返納というのは、
ただ老人に車の運転をやめてもらう、と
いうだけではなく、
個人の尊厳まで奪ってしまうようなところも
あるようには思います。
かと言って、家族とすれば、
もし何か事故があったり、まして、
誰かを、巻き込んでしまったら、
と思うと、とても心配だというのは、
よく分かります。
無理矢理、取り上げる訳にもいかず😰
難しいですね😓
大阪駅、「つるんつるん」
また始まりました!