桐野夏生さんの本

これもまだ未読でした!

桐野夏生さんの作品一覧を見ていて、

見つけ、ネットで古本を買いました。


「緑の毒」

主人公の川辺は、開業医、39歳。

妻は、勤務医で別の病院で働いているが、

そこの医師と浮気をしている。

そして、そのことを知った頃から、

川辺は、嫉妬と妄想の末の興奮とで、

卑劣なレイプ犯罪を繰り返している。


「緑の毒」という題名は、

何だか、川辺のイメージにピッタリです。


趣味は、ヴィンテージ物のスニーカー集め。

ブランド物の服と、高級な時計で

身を固め、高級車に乗って…。

だけど、水曜日の夜

妻が浮気をしている、と思える夜には、

目星をつけた女性の部屋に

忍び込み、麻酔薬を注射して、

レイプすることを繰り返している。


嫉妬で壊れる男って、

こういう川辺みたいな男、っていう

イメージが私にはあります😝


最初は、泣き寝入りしていた

被害者たちだけど、

やがて、ネットで繋がり、

結託して復讐をしよう、と誓う。


主人公の視点だけでなく、

被害者のそれからの

精神的な落ち込みやトラウマや、

それに伴っての生活の変化。

川辺の病院の看護師たちの不安や

川辺に対する嫌悪感などが、

それぞれの視点で

15の章に分かれて書かれているのですが

その章の題名が、

「象のように死ね」

「お前じゃないが仕方ない」

「淋しい奴は前に跳ぶ」

など、とても直裁でユニーク😅


「川辺康之、破滅す」の章で、

ついに被害者たちが、川辺を見つけ、

ネットに晒して痛めつけて、

警察に突き出します😆

やはりいつものとおり、

桐野夏生さんの書く女性たちは、

最初は、弱々しくて、内にこもって

いるのだけど

どん底まで行った後の開き直り方は

小気味良くて、胸がすく感じです😁

特に、最後エピローグの章の

「しかたない」の終わり方は、

あまりにも唐突で、

エッ、これで終わり?

という感じなんだけど、

それまでの、暗い陰鬱なものを、

吹き飛ばしてしまうようで、

思わずちょっと

笑ってしまいました😆



4年ぶりに

出身高校の関西支部総会が、

開かれます。

毎年6月に200人ほどの参加で

開催されます。

普通の同僚たちとの呑み会や、

少人数の集まりはありましたが、

パーティのようなものは、

まさに4年ぶり。

何着て行こうかな?と思うのも

久しぶりで、何となく嬉しい🤪

仕事帰り、ぶらぶらお店見て回るのも、

目的があると楽しいし😊

やっぱりこういう張り合いも

必要ですね。

コロナ禍、終わって良かった!


こんな3年間。

まぁ何とか私がまだ社会と繋がっている

時に起きて、

いろんな驚くような光景も見て

価値観の変化も感じて、

歴史の中に残っていく事態を実感し、

どんなことでも突然起こるんだ、と

思い知りました。


この3年間を、人生のどの時代に

過ごしたか?で、それぞれの思いが、

違うのでしょうね。

ゆっくりそれぞれの速度で、

納得したり、元に戻したり、

頑張ってください😊