図書館に予約していたらしい本。
どなたかのブログか、新聞か?
で、知ったのかな?
覚えてないほど、かなり前の予約です。
アラフォーのふたりの女性。
コロナ禍で、在宅勤務が続き、
あまりに寂しい、とルームシェアを
持ちかけた菅沼、42歳。
結婚は、
「負ける可能性の極めて高いギャンブル」
だと思っていて、結婚する気は全くない。
そして私、平井は、38歳。
恋愛感情というものが、誰に対しても
どうしても持てない。
だけど、子供は産みたい。
35歳の時から、卵子凍結をしている。
仕事で出会ったふたりだけど、
同じアイドルグループのファンだと
分かり、親しくなった。
ふたりの生活は、
心地良くて淡々と過ぎていくけど…。
平井は、やはりどうしても
子供を産むことを諦めきれない。
婚活アプリで、知り合った人と、
会ってみたりはするけれど、
どうしてもそういう関係には
進めない。
菅沼は、副業で、
3Dプリンターで、死んだ犬を
作っている。
亡くなった愛犬のフィギュアを
作る仕事。
平井は、菅沼に、
それで赤ん坊を作ってもらう。
「がらんどう」
という言葉は、角田光代さんの
「八日目の蝉」でも出てきましたよね。
あれは、自分の中が、「がらんどう」だ、
という意味だったけど、
これは、菅沼に、3Dで
作ってもらった赤ん坊。
がらんどうで、歪で、出来損ないの、
そんな赤ん坊が、自分にぴったりだ、
と思う。
ということは、やはり自分も、
がらんどうで、歪で、出来損ないだと
思っているということですね。
だけど、みんなそんなものでは
ないでしょうか?
みんな空虚を抱えて生きてますよね。
例え何人も子供を産んでいても、
それは同じです。
忙しくて忘れている期間はあっても、
いずれ、また自分の中の空虚には
気がつきますよ😅
「菅沼」「平井」と
名字で呼び合うという関係が、
それぞれが自立してもたれ合わず、
ベッタリしていなくて、
距離感がとてもいいと思えます。
だけど、やはりお互いを思い遣っている
優しさも感じられて、
ちょっと楽しく、温かい読後感でした。
突然、夏☀️になりましたね!
昨日夜、散歩で、摘んできた花😛
全部蕾だったのに、
朝見ると、満開に咲いていて、