「ひそやかな花園」

幼い頃、夏にはいつもキャンプに行ってた。

そこには、7人の子供たちがいて、

母親と、誰かの父親もいて、

バーベキューをしたり、キャンプファイヤーも

したり、

夢のように楽しかったのに、

突然終わってしまった。

何の集まりだったのか?

どこに行っていたのか?

分からないまま大人になったけど、

今でもまだあの天国のような夏のキャンプを

探している。


7人の子供達は、大人になって、

それでもずっと忘れられなかった夏の微かな記憶を辿って、次々と7人を見つけ出して、また出会うことができる。

そして、自分達は、

AID、非配偶者間人工授精で生まれたのだ、と

初めて知る。

あの夏のキャンプは、

同じクリニックで、AIDを受け、

子供を持った親達の集まりだった、

ということを。


AID

何かで深く読んだことがある、と思ったけど、

川上未映子さんの「夏物語」でしたね。

あの中でも、AIDで生まれた子供たちは、

とても深く傷ついたり、悩んだり、迷っていましたが、この本の、7人の子供達も、

それを知ることで、やはり衝撃を受けたり、

反対に、自分を納得できたり、

それぞれが、変わっていきます。


非配偶者間人工授精で生まれた子供達が、

それほどに自分の出生を不安定に思う、ということが、何となく理解できないように思うのですが、

たぶん私が母親だから、なのだろうと

思います。

母親は、産めば、自分の子供ですから。


でも、角田光代さんは、「八日目の蝉」で、

その本当の母親でさえ、

確かなものではないということを、

書いていますね。

親と子、夫婦、家族、

「八日目の蝉」と同じように、

その不安定さ、不確かさを

改めて思い知らされるような本でした。



今日は、ひつまぶしを作りました。

鰻は好きですが、鰻丼よりこの方が好きです。

まぁ鰻をそんなにたくさん買えない💦

ということもありますけど。

鰻と大葉と胡麻と。

海苔を切らしてました😅

これを、ひつまぶしと言っていいのか?

違うような気もするのですが…。


夕焼けも綺麗でした。