辻村深月さんのものは、

とても読みやすいし、とても優しいと、

思います。 

テーマは重くても、出てくる

ほとんどの人が、善良で優しいから、

そう感じるのだろうな、と思います。

特に、今度読んだ

「青空と逃げる」は、母子2人で、

父親の起こした事件から、逃げるお話しですが、

逃げている2人は、必死で切羽詰まった思いで

あちこち逃げていくけど、

その逃げた先どこでも、

周りには暖かく関わってくれる人がいて、

そして、「助けてください」と

声を上げれば、誰かは、手を差し伸べてくれる。

そんな人の中で、

子供は、どんどん成長していき、

母親は、本来の自分を取り戻していく。

確かに、明るい方に向かって逃げているような

そんなお話しでした。


そして、「朝が来る」

本も、とても良かったのですが、

昨年の、河瀬直美監督の映画「朝が来る」が

すごくインパクトがあり、

印象に残っています。

河瀬監督独特の、ドキュメンタリー風の撮り方で、

どこまでが演出なのか?と思うくらい自然で、

特に、子供、朝斗の表情も態度しぐさ言葉も、

とても自然なので、子供の可愛さが際立っていて、

切ないくらい。

本も最後が、感動的でしたが、

映画もラストシーン素晴らしかったです。

私が、原作の本も読んでいて、映画も観たものの

作品の中では、最高ランクかな?

と思っています。