女将の帰還
実は当館の女将が半月ほど、ドイツに旅行に行っておりました。
もちろん、この大変忙しい行楽シーズンに行っていたわけですから観光ではなく仕事です。
炭酸泉で有名なドイツの町バートクロツインゲンで執り行われた式典に招待されたのです。
そのバートクロツインゲンと友好都市関係が始まって早や20年以上になります。
13年前、バートクロツインゲンがこの直入町になんと「ワイン畑ごと」プレゼントしてくれました(私もその譲渡式には参加させていただきました)。
そこで作られるワインがこのフロイントシャフト(友情)。
つまりこの直入町でしか飲めない、買えないドイツワインです。誰が言い始めたか、別名「旅をしないワイン」。
各方面で紹介されておりますのでご存じの方もきっと多いですよね。
白は甘め。赤は渋めです。
長湯にお泊りの際は、何はともあれ、このワインは飲んでみてください。
川端康成と凍雲篩雪図(とううんしせつず)
当館と親交の深かった画家「高田力蔵」さんに誘われて、その親友の文豪川端康成も2回、この竹田を訪れ、そしてここを舞台にした小説(波千鳥)まで書いています。
そういった縁もあって、川端康成関係の作品もいくつか展示している当ラムネ温泉美術館ですが、新たな作品がお目見えしました。
それがこれ。
日本美術史の中でも「雪舟」と並び最高評価を受けている画家浦上玉堂。
これは玉堂の代表作「凍雲篩雪図」(国宝!)の箱です。
凍雲篩雪図と言えば、所蔵していた川端康成の芸術を見る眼や、絵の入手をめぐる逸話などさまざまな観点から語られ、美術ファンにも非常に人気の高い国宝であります。
たかが箱。されど箱。なのです。
注目すべきは・・・
康成がこの絵を手に入れた直後に、自分で書いて印まで押して貼り付けたのです。
他人に譲る気など全くなかったことがうかがえますね。
現に、今でも絵自体は川端邸(現記念館)の所蔵です。
地元の大分合同新聞さん、朝日新聞さん、読売新聞さんにいずれも大きくこの「来館」を取り上げていただきました。
誠に有難うございます。
川端記念会事務局長の水原さんと。