猫とアロマ(禁忌) | きじとら☆茶とら+はちわれ

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うちの猫達と他所の猫達のことなどあれこれ書いてます。
※不妊治療は限定記事にしています。

猫に禁忌とされるのはネギ類とかイカ・タコ・貝類とかが有名ですが、アロマオイルもほぼ全種類が禁忌と考えたほうが良いみたいですあせあせ(飛び散る汗)

猫にアロマオイルが危険と言うのは獣医さんでも知らない人がいるようで、実際に以前にかかっていた獣医さんはご存知ありませんでしたあせあせ(飛び散る汗)
長男猫が急に体調を崩して黄疸で死に掛かったんですが、その時にオレンジエックスというペットにも使えると言う洗剤をトイレ掃除に使ったり(100倍ほどには希釈してたもののこれが最悪なことだったのですけど)ウンチを踏んづけた時に足の裏を拭いたりしてたのでそれが原因だったと思います。

猫は人間と違って肝臓での解毒能力が殆ど無いそうです。
アロマのほかにも洗剤類(オレンジなど柑橘系の成分は猫には毒物)なども気をつけてあげないといけませんね。。
※シャンプーなどにはよくエッセンシャルオイル入りのものがあるので、買う時には成分のチェックが必要。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

http://plaza.rakuten.co.jp/mstymm/diary/201002190000/
巷ではいわゆる「アロマオイル」が横行し、「ナチュラル」とか
「天然由来」という表現が無責任に使われているので、
気軽に精油(アロマオイル)はいいですよ~、とは書けない状態。

アロマについては触れるのをよそうかな、と思っていたら、
こんな記事を見つけました。

まだ8ヶ月足らずの子猫がアロマオイルを舐めて中毒を起こし、
あらゆる機能が不能になって寝たきりになり、
治る見込みもない状態になったという悲惨な話です。
(知人の飼い猫がアロマオイルを舐めたことの中毒により、あらゆる機能が不能に...
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q142905726

猫といっしょに暮らしている方、是非、読んでくださいね。

ベストアンサーに選ばれた回答でも紹介されている

明るい化け猫計画さん

が触れている

The Lavender Cat というアロマのサイト

The Lavender Cat - Essential Oil Safety and Cat

は私も以前から紹介したいと思っていたサイトです。
(英語なのが難点)

特に、スー・マーティンという人が書いている

Be Wary of Aromatherapy Claims for Cats
(『猫のためのアロマセラピー』には要注意)

は必読です。

たぶん、ネットの無料翻訳機能を使えば、だいたい
の内容は分かると思うのですが・・・

基本的に猫にはアロマオイルは禁忌ですが、
それだけでなく、猫と暮らしている人は
自分用に使用する場合にも気をつけてください。

例えば、お風呂上りにオイルマッサージをした手で
そのまま猫を撫でるとか、オイルを塗った皮膚を
猫が不用意に舐めないようにするとか・・・

芳香用に使うだけでも危険な場合があるので、
使うときはほんとうに注意してくださいね。



猫とアロマを考える・・・
http://blog.goo.ne.jp/jyaguchineko/c/26fcc9a8278d5a29d2bed1274dcf1548

猫とアロマについて検索されたことのある方は、一度は目にされていると思いますが、Sue Martin さんという方が運営されている、The Lavender Cat というアロマのサイトがあります。
ここに、猫とアロマについてDr. Khan による簡単な質疑応答が掲載されているので、まだご存知ない方はぜひ目を通して欲しいなと思います。
  
Dr. Khan がどのような方かと言いますと、ASPCA Animal Poison Control Center (米国動物愛護協会による、動物を対象としたUS初の中毒事故管理センター)で20年間、獣医毒物学のリサーチをされて、現在は同センターで毒物調査のヘッド(役職はDirectorとなっています)を務められているようです。パキスタンで獣医資格を取得後、米国イリノイ大学 で獣医臨床学の修士課程を修了し、同大学の博士課程を毒物学専攻で修了されてるとのこと。

  Dr.Khan のプロフィール↓(英語)
  http://www.aspca.org/site/PageServer?pagename=pro_apcc_staff

  Dr.Khan のインタビュー ↓(英語)
  http://www.thelavendercat.com/3501.html

The Lavender Cat 掲載のDr. Khan のインタビューを読むと、
精油はもちろんのこと、ハイドロゾルの使用に関しても肯定的ではない印象を受けます。

ハイドロゾルに関する懸念事項については、同サイトに他の方が記事を書かれています。(英語)
  ↓
 http://www.thelavendercat.com/3522.html

Dr. Khan の記事が書かれたのは、おそらく2000年(記事の下に2000cとあるので)、だとすると、8年前には既に専門家から情報が発信されていたことになります。

Tea Tree (ティーツリー、ティートゥリー)の事故で有名な3匹のネコさんのお話(一匹は中毒症状を発症した三日後に亡くなっています)も、JVDI (Journal of Veterinary Diagnostic Investigation) で発表されたのは1998年です。
 ↓ (英語) http://jvdi.org/cgi/reprint/10/2/208.pdf


また、イギリスのSarah Hartwell さんという方が運営されている、
The MessyBeast というサイトにも色々な体験談が掲載されています。

 ↓(英語)
http://www.messybeast.com/teatree.htm

   ■トリマーさんで、ティーツリーオイル入りのシャンプーを
    使われた後に急に具合が悪くなって亡くなった猫さん、
   
   ■希釈した精油を塗布した後に中毒症状を起こし、
    命は取り留めたものの、後遺症を背負ってしまった猫さん、
  
   ■獣医さんに安全だと言われたので精油を使って、
    猫さんに苦しい思いをさせてしまった飼い主さん・・・



日本には、ティーツリー入りのオイルを治療として猫にも使う獣医さんがいらっしゃるようです。しかし、海外でこれだけ事故例が寄せられていると、飼い主としては非常に心配です。
人間用の肺がん新薬としてスピード承認され、肺癌の治癒率は高かったが、副作用で多くの方が亡くなったイレッサをなんとなく思い出します。
 ↓(日本語)
 http://www.gsic.jp/medicine/mc_01/01/

MessyBeastで紹介されている体験談にも出てきますが、中毒症状による死を立証するのはかなり難しいようです。人間の医療裁判や公害、薬害だって立証が難しいのですから、動物となると泣き寝入りとなるケースが多いんじゃないでしょうか。“期待する効果”と“リスクの度合い”を慎重に天秤にかけて、他のどの治療と比較しても、それが最善の選択であるという根拠なくして、安易に精油で治療をお願いしますとは言いたくないなぁ、と私は思います。十分な根拠を提示してもらって、リスクを比較した上で、それがその時に最善であると納得できるのであれば、治療としての利用はありなのかなと思っています。(でも、その治療はやめて下さいとは、なかなか言い出せないのが一般飼い主の切ないところです・・・)

ディフューザーでの拡散と、猫の肝臓への影響については The Lavender Cat の Sue Martin さんが個人の体験を語っています。(HPでは現在閲覧できませんが、『愛しのペットアロマセラピー』204ppに記述があります。)

芳香浴も、匂いを感じるということは、分子が空気中を漂っていて、それを鼻から吸っているから匂いを感じるわけで、

   それは つまり

微量ながら鼻や口、目の粘膜から体内に摂取しているわけです。空気中に漂っているということは、当然、猫の毛にも付着していて、それを猫さんはペロペロ舐めちゃってることになります。

フードの汚染や添加物にはじまって、
 化粧品、キッチン洗剤、バス用品、ガラス拭き洗剤、除菌剤、ガソリン、
 漂白剤、ボディークリーム、床ワックス・・・
 公園や畑が近くにあれば空中散布した農薬だって入ってくる・・・ 

小ちゃな体に負担がかかるものは山のようにあるのに、わざわざリスクが囁かれているアロマを焚く必要があるかどうか。

ダブルサイテーションになりますが、猫の代謝的特異体質については ↓ に記述があるようです。
  
Fooshe, S.K. 1991. The Cat as a Medical Species. In Consultations in Feline Internal Medicine, edited by J. August

お高い本なので、私は原本を読んでおりませんが、『愛しのペットアロマセラピー』(199pp)によると、

 - 猫は、クマリン、モルヒネ、特定のサルファ剤、
   サリチル酸などの薬物に対して、人より解毒が非常に
   緩慢なので、投与量と投与法において重大な
   問題が発生する。

 - 猫は、ネコ科特有の生物学的特異性が原因で、
   特定の薬物に対して、まったく異なる反応を示す。

 - 猫は、フェノール類や他のベンゼン環を有する化学物質
   に対して、特異な感受性を示す。

という内容の記述があるそうです。

危険だと言われているのは、ティートゥリーだけではありません。
ケトン類や、かんきつ類に多く含まれるモノテルペン炭化水素については、日本語でも情報が出ていますが、加えて

  サリチル酸、クマリン、モノテルペンオキサイド類、フェノール類
  メントール、シトロネラール・・・

残った精油を、リスクがありそうなベンゼン環含有化合物でチェックすると一般に出回っている精油のほとんどが消えます。 更に、上記サイトや文献で私が調べたところでは、人気のあるラベンダー、ユーカリ、ペパーミント、カモミール(ローマン、ジャーマン)などの精油についても注意情報が出ています。

ハイドロゾルに多く含まれる、モノテルペンアルコールについては、安全なのではないかと言われてはいますが、詳しい研究はされていないようです。事故報告が出ていない精油やハイドロゾルも、「事故報告がまだ出ていないだけ」の可能性は十分あります。

    リスクを伝えず、100%安全です
      という方のお話には、気をつけてください
   
    猫に安全なアロマセラピーを知っているという方がいらしたら
      その方の情報源を確認してください
   
    素人でも入手できる、
      上記の本や論文を全て読んでいるかどうか聞いてみてください
    
    そして、
    
    もし、獣医さんに聞いたというのであれば、
      その獣医さんの名前
    セミナーで聞いたというのであれば、
     セミナーを開催している団体名と講師名を確認して
 
    その獣医さんやセミナー開催者が、どこから情報を得ているのか
    安全で有効であるという主張の根拠を聞いてみてください。

失うものがあるのは、彼等でなく私達です。
    
急性中毒を起こさないから大丈夫というのも、個人的には楽観的すぎるような気がします。

チャクはもともと身体が弱いので、将来、体に負担のかかる治療や薬をどうしても選択しなければならない時がくるかもしれません。そのためにも、日ごろの生活ではなるべく負担をかけないようにしてあげたいと考えています。

私が生活する上で、チャクにゆずってもらわなければならない部分もあります。ですから、私がゆずれる部分は、できるだけゆずってあげたいと思っています。

参考:
ASPCA Animal Poison Control Center

The Lavender Cat

JVDI (Journal of Veterinary Diagnostic Investigation) HP

K.Bischoff and Fessesswork Guale: 1998, Australian tea tree (Melaleuca alternifolia) oil poisoning in three purebred cats. J Vet Diagn Invest 10:208-210

The MessyBeast - Tea Tree Oil - Toxic to Cats!

Consultations in Feline Internal Medicine  (『愛しのペットアロマテラピー』参考文献28より)

Robert H. Poppenga2001: Herbal and Other Natural Products Pose Intoxication Risks to Pets. Atlantic Coast Veterinary Conference

きじとら☆茶とら+はちわれ
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