そして半年前。
日本に戻る前に僕は・・・
城井から皆上に名字の変更をした。
悟さんの叔父にあたる皆上さんの養子という形で日本に戻ることになった。
悟さんと同じ名字だと・・・
いろいろと支障があるからそう説明を受けた。
その理由は日本に来てすぐわかった。
悟さんの家が大きな会社を経営していて、敵も多いと言う事を・・・。
そして僕を守るために城井という名字を変更したと言う事も。
僕は・・・
悟さんがいてくれるだけで安心できる。
だから・・・
名前が違う、そんな事気にならなかった。
「大丈夫・・・だよね?昴流さんがいるから。」
もし僕を知ってる人が現れても・・・
悟さんの傍にいられるよね?
「悟さんの隣に・・・
いられるよね?」
そう呟いて外を見る。
「あ・・・。」
色とりどりの傘が色がる光景に・・・
すぐに窓から離れた。
「雨・・・降ってきたよ、悟さん。」
ソファーに腰掛けそう呟いて・・・
目を閉じた。