一番大切なのは? 32 | watermelon

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鈴木拡樹君を愛してやまない管理人のブログです。
年に数回、拡樹くんの観劇ができるように日々お仕事頑張ってます。
最近は娘の影響でBTSのジョングクくんの笑顔と透明感のある声に惹かれてます。

「金城、おはようさん。」 

「おはよう、待宮。」 



朝、荒北の部屋を訪ねたが返事はなかった。 
先に行ったのかも知れない、そう思い大学に来たが荒北の自転車がなかった。 
電話もよくある留守番を知らせる女性の声しか聞こえず・・・。 
大学に来ても姿のない荒北になぜか嫌な感じを覚えた。 



「待宮、荒北見なかったか?」 

「いや、まだ見とらんなー。あいつ今日も休みか?」 



やれやれ、そんな表情で俺を見る待宮。 



「朝寄ってこんかったんか?」 

「一応寄ったんだが返答がなくてな。」 



話しながらラインを送ったらしく 



「ラインも既読つかんのお・・・。」 



待宮はそう呟いて俺にスマホを見せた。 



「倒れとるんやないんか?」 



待宮がそう言った時 



「おめーらこんなとこでなにやってんの?」 



だるそうに歩いてきた荒北が俺らの前で止まった。 




「おー生きとったんか。」 

「はあ?」 

「いや、お前に連絡してもラインしても返事がないから心配していた所だ。」 



荒北は目を見てそう言った俺から視線をはずし、一瞬表情を曇らせると 



「悪ぃ・・・使いもんになんねんだわ。」 



そう言って電源の入っていないスマホをだした。 



「風呂で落としてよ。まったく電源入らねーから。」 

「あほじゃのー。」 

「うるせー。って事で悪ぃんだけど今日も練習休むわ。修理に持ってかねーと。」 

「お前、サボりか。」 



そう言って待宮が荒北の腕をつかむと小さく体が震えた。 



「いきなりつかんでんじゃねーよ。ったくうっせーなー。」 



そのまま待宮の手を振りほどき 



「じゃあそういうことでよろしくな、金城。」 



俺の方を一度も見ることなくその場を後にした。 



「おい、荒北。なんじゃあいつは。」 

「待宮、俺も今日休むから頼んだ。」 

「はあ?」 



そう言って立ち尽くす待宮をその場に残し・・・ 




帰りに荒北を捕まえて何があったのかを聞こう、そう考えていた。