「何かありましたらフロントまでお知らせ下さい。」
ギイの部屋に僕達を案内してくれた人はそう言ってドアを閉めた。
「三洲、ビールでいい?」
何も話さない三洲に僕はそう言ってキッチンに移動すると冷蔵庫を開けた。
「いつ来ても落ち着かないんだよね。ホテルって言うよりマンションみたいだよね。キッチンにリビングにゲストルームって。お風呂も2つもあるし。」
黙って窓から外を見てる三洲に言葉が多くなる僕。
こういう時・・・
どうしていいかわからない・・・。
「はい、三洲。」
そう言ってビールを差し出すと、三洲はそれを手にした。